日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

妊娠時のリスク/授乳中の安全性  (2023/10/17 更新)

A-妊婦において十分な研究が行われており,危険性なし

B-動物の生殖試験では胎児への危険性はないが,妊婦での比較試験はない

C-動物の生殖試験で胎児に対する副作用が認められた.ヒトでの比較試験はない.有用性が危険性を上回る可能性がある場合に使用されうる

D-ヒト胎児への危険性のエビデンスがある.有用性が危険性を上回る可能性がある場合に使用されうる

X-動物実験でもヒトでも胎児の異常が示されている.妊婦での危険性は明らかに有用性を上回る

薬剤
FDA危険区分(旧)
FDA危険区分(新)
授乳中の使用
抗菌薬
アミカシン
D

おそらく安全,乳児の消化管毒性をモニターする
アモキシシリン

ヒトおよび動物で毒性のエビデンスなし
安全,乳児の消化管毒性をモニターする
アモキシシリン・クラブラン酸

ヒトおよび動物で毒性のエビデンスなし
安全,乳児の消化管毒性をモニターする
アジスロマイシン
B

安全,乳児の消化管毒性をモニターする
アズトレオナム
B

安全,乳児の消化管毒性をモニターする
Cefiderocol

ヒトでのデータなし,動物では毒性なし
データなし
セフィキシム

ヒトまたは動物での毒性のエビデンスなし
安全,乳児の消化管毒性をモニターする
Ceftbiprole

ヒトでのデータなし,動物では毒性なし
データなし
セファロスポリン系
B

安全,乳児の消化管毒性をモニターする
クロラムフェニコール
C

使用を避ける
シプロフロキサシン
C

投与後3~4時間は授乳を避ける,乳児の消化管毒性をモニターする
クラリスロマイシン
C

安全,消化管毒性をモニターする
クリンダマイシン
B

可能なら使用を避ける,用いる場合は乳児の消化管毒性をモニターする
コリスチン(ポリミキシンE)
C

おそらく安全だが,モニターは必要.データは少ない
Dalbavancin
-
ヒトでのデータなし,ヒト曝露の3.5倍でラットに毒性
おそらく安全だが,モニターは必要.参照できるデータはない
ダプトマイシン
B

おそらく安全だが,モニターは必要.データは少ない
Delafloxacin

ヒトでのデータはない.動物での毒性のエビデンスなし
データなし,使用を避ける
ドリペネム
B

おそらく安全だが,モニターは必要.参照できるデータはない
ドキシサイクリン
D

短期間の使用なら安全,乳児の消化管毒性をモニターする
Eravacycline
 
妊娠第2/3期では避ける
治療中および最終投与から4日は授乳を避ける.
Ertapenem
B
ヒト:データ不十分
動物:毒性なし
安全,乳児の消化管毒性をモニターする
エリスロマイシン
B

安全,乳児の消化管毒性をモニターする
フィダキソマイシン

ヒト:データ不十分
動物:毒性なし
おそらく安全だが参照できるデータはない
Flucloxacillin

ヒトあるいは動物での毒性のエビデンスなし
安全,乳児では消化器毒性をモニター
ホスホマイシン
B

おそらく安全だが,モニターは必要.データは少ない
フシジン酸


安全性は確立されていない,使用を避ける
ガチフロキサシン
C

乳児の消化管毒性をモニターしたうえで,短期間の使用なら安全だが,可能なら避ける
Gemifloxacin
C

乳児の消化管毒性をモニターしたうえで,短期間の使用なら安全だが,可能なら避ける
ゲンタマイシン
D

おそらく安全,乳児の消化管毒性をモニターする
イミペネム・シラスタチン
C

安全,乳児の消化管毒性をモニターする
イミペネム/シラスタチン/レレバクタム

ヒトでの十分なデータはない:動物では胎芽胎児毒性のエビデンスがある
安全性は確立されていない.使用を避ける
イセパマイシン
D

安全性は確立されていない,使用を避ける
Lefamulin

胎児障害を起こしうる(動物研究での毒性に基づく)
使用を避ける:治療期間およびその後2日は搾乳し廃棄する
レボフロキサシン
C

投与後4~6時間は授乳を避ける,乳児の消化管毒性をモニターする
リンコマイシン
C

安全性は確立されていない.使用を避ける
リネゾリド
C

おそらく安全だがモニターは必要.全身曝露量は低い:ある患者では,母乳中リネゾリド濃度は3.5~12.2μg/mLで,乳児の血清中濃度は<0.2μg/mLだった(J Antimicrob Chemother 72: 2677, 2017).
メロペネム
B

おそらく安全だが,モニターは必要.参照できるデータはない
メロペネム/Vaborbactam
 
ヒトでのデータなし,動物で毒性
おそらく安全だが,モニターは必要.参照できるデータはない
Methenamine
  
妊娠初期での安全性は確立されていないが,第3期では安全であろう.動物での毒性のエビデンスはない
おそらく安全だが,モニターは必要,ただしデータは限られている
メトロニダゾール
B

データも意見も一貫していない.避けたほうがよい
ミノサイクリン
D

短期間の使用なら安全,乳児の消化管毒性をモニターする
モキシフロキサシン
C

乳児の消化管毒性をモニターし,短期間の使用なら安全だが,可能なら避ける
Netilmicin
D

安全性は確立されていない,使用を避ける
Nitrofurantoin
B
妊娠38~42週,分娩中または分娩の急激な開始および生後<1ヵ月の新生児では禁忌
乳児が<8日齢またはG6PD欠損(いずれの年齢でも)の場合は避ける
オフロキサシン
C

投与後4~6時間は授乳を避ける,乳児の消化管毒性をモニターする
Omadacycline

妊娠第2/3期では避ける
治療中および最終投与から4日間は授乳を避ける
Oritavancin

ヒトでのデータなし,動物での毒性のエビデンスなし
おそらく安全だが,モニターは必要.参照できるデータはない.可能なら避ける
ペニシリン系
B

安全,乳児の消化管毒性をモニターする
ピペラシリン/タゾバクタム

十分なヒトでのデータなし.動物では胎児毒性のエビデンスあり
安全,乳児の消化管毒性をモニターする
Plazomicin

アミノグリコシド系薬は胎児の障害に関連する.この薬に関するデータはない
 
ポリミキシンB
C

局所投与なら安全(全身投与に関するデータはない)
Quinupristin/Dalfopristin
B

おそらく安全だが,モニターは必要.参照できるデータはない.可能なら避ける
Rifamycin SV

ヒトでのデータなし,動物では毒性
データはないが,おそらく安全(経口投与後の全身性吸収がほとんどないため)
リファキシミン
C

おそらく安全だが,モニターは必要.参照できるデータはない.可能なら避ける
Sarecycline

使用しない(胎児障害,歯牙変色,骨成長障害)
データなし,使用を避ける
ストレプトマイシン
D

おそらく安全,乳児の消化管毒性をモニターする
Sulbactam-Durlobactam

Sul:ヒトまたは動物での毒性のエビデンスなし
Dur:ヒトでのデータなし.マウスでの骨格変形のエビデンスがある
授乳中の乳児あるいは乳汁分泌に対する影響についてのデータなし.Sulbactamは低濃度で乳汁中に移行するが,Durlobactamについてのデータはない.
テジゾリド

ヒトではデータ不十分.マウスやラットでは胎児発育毒性.
おそらく安全だが,モニターは必要.参照できるデータはない.可能なら避ける
Telavancin
C

おそらく安全だが,モニターは必要.参照できるデータはない.可能なら避ける
Telithromycin
C

おそらく安全だが,モニターは必要.参照できるデータはない.可能なら避ける
テトラサイクリン
D

短期間の使用なら安全,乳児の消化管毒性をモニターする
チゲサイクリン
D
安全性は確立されていない,使用を避ける
スルファメトキサゾール・トリメトプリム
C

未熟児で核黄疸のリスクがある.乳児がG6PD欠損なら避ける
トブラマイシン
D

おそらく安全,乳児の消化管毒性をモニターする
バンコマイシン
C

おそらく安全だが,モニターは必要.
抗菌薬(配合剤)(H.pylori
Pylera

禁忌
安全性は確立されていない,使用は避ける
Talicia

推奨されない
安全性は確立されていない,使用は避ける
ボノプラザン/アモキシシリン/クラリスロマイシン

トリプルパック:推奨されない
デュアルパック:データなし
安全性は確立されていない,使用は避ける
抗真菌薬
アムホテリシンB(全製品)
B

おそらく安全だが,参照できるデータはない
Anidulafungin

ヒトでのデータなし;動物では胎児毒性
安全性は確立されていない,使用を避ける
カスポファンギン
C

おそらく安全だが,モニターは必要.参照できるデータはない.可能なら避ける
フルコナゾール(1回投与)
C

安全だが,モニターは必要
フルコナゾール(他の処方)
D

安全だが,モニターは必要
フルシトシン
C

安全性は確立されていない,使用を避ける
Griseofulvin
X
妊婦には使用しない
安全性は確立されていない,使用を避ける
Ibrexafungerp

禁忌(動物で胎児障害)
データなし
イサブコナゾール

ヒトでのデータなし;動物で胎児障害
使用を避ける
イトラコナゾール

ヒトでのデータなし;動物で胎児障害
参照できるデータはほとんどない,可能なら避ける
ケトコナゾール
C

参照できるデータはほとんどない,可能なら避ける
ミカファンギン
C

安全性は確立されていない,使用を避ける
Oteseconazole

禁忌
禁忌
ポサコナゾール

動物でのデータでは胎児障害の可能性がある.ヒトでのデータは不十分
安全性は確立されていない,使用を避ける
Rezafungin

ヒトでのデータなし,動物での毒性のエビデンスなし
ヒトでのデータなし,ラットでは乳汁中に存在,可能なら避ける
テルビナフィン
B

参照できるデータはほとんどない,可能なら避ける
ボリコナゾール
D

安全性は確立されていない,使用を避ける
Mycobacterium
アミカシン
D

おそらく安全,乳児の消化管毒性をモニターする
ベダキリン

ヒトでのデータは不十分,動物では毒性のエビデンスなし
安全性は確立されていない,使用を避ける
Capreomycin
C

おそらく安全,乳児の消化管毒性をモニターする
クロファジミン
C

母乳がピンクに着色する場合がある.おそらく安全だが可能なら避ける
サイクロセリン
C

おそらく安全,乳児への毒性をモニターする
ジアフェニルスルホン
C

安全だが乳児がG6PD欠損なら避ける
デラマニド

ヒトでのデータはない.動物では毒性
安全性は確立されていない,使用を避ける
エタンブトール
安全

おそらく安全,乳児への毒性をモニターする
エチオナミド
C

おそらく安全だが,モニターは必要.データは少ない.可能なら避ける
イソニアジド
C

安全だが,母子ともにピリドキシンを併用する
パラアミノサリチル酸
C

おそらく安全,乳児への毒性をモニターする
Pretomanid

ヒトでのデータなし,ラットで着床後流産が増加
データなし
ピラジナミド
C

おそらく安全,乳児への毒性をモニターする
リファブチン
B

おそらく安全,乳児への毒性をモニターする
リファンピシン
C

おそらく安全,乳児への毒性をモニターする
Rifapentine
C

おそらく安全,乳児への毒性をモニターする
ストレプトマイシン
D

おそらく安全,乳児の消化器毒性をモニターする
サリドマイド
X

安全性は確立されていない,使用を避ける
抗寄生虫薬
アルベンダゾール
C

データは限られる.WHOによれば1回投与は安全と考えられる
アルテメテル・ルメファントリン

ヒトでのデータからリスクは示唆されない
データは限られる.特に乳児の体重>5kgならおそらく安全
Artesunate静注

妊娠のどの時期でも使用可(救命の可能性)
データなし
アトバコン
C
ヒトではデータ不十分.動物では毒性のエビデンスなし
データは限られる.特に乳児の体重5kgならおそらく安全
アトバコン・プログアニル
C

データは限られる.特に乳児の体重>5kgならおそらく安全
Benznidazole
避ける

安全だが,モニターは必要.
Chloroquine
C

おそらく安全だが,モニターは必要.データは少ない.可能なら避ける
ジアフェニルスルホン
C

安全だが,乳児がG6PD欠損なら避ける
Eflornithine
C

おそらく安全,乳児への毒性をモニターする
Fexinidazole

ヒトでのデータなし.ラットおよびウサギで通常用量以上で毒性のエビデンスがある.
データなし,可能なら避ける
イベルメクチン
C

おそらく安全,乳児への毒性をモニターする
メベンダゾール
C

おそらく安全,乳児への毒性をモニターする
メフロキン
B

おそらく安全,乳児への毒性をモニターする
Miltefosine
D

安全性は確立されていない,使用を避ける
Moxidectin

ヒト:データ不十分
動物:胎芽/胎児毒性なし
安全性は確立されていない.可能なら使用を避ける
Nifurtimox
-
動物実験では胎児毒性が示唆された
安全性は確立されていない.乳児への毒性をモニターする
Nitazoxanide
B

モニターしながらならおそらく安全だがデータは限られる.可能なら避ける
ペンタミジン
C

安全性は確立されていない,使用を避ける
プラジカンテル
B

おそらく安全,乳児への毒性をモニターする
プリマキン

妊婦では避ける(胎児がG6PD欠損の場合は溶血の危険がある)
おそらく安全,乳児への毒性をモニターする
Pyrantel pamoate

ヒトでのデータは限られている.動物での毒性のエビデンスはない.一部の専門家は使用を許容している
安全性は確立されていない.一部の専門家は使用を許容している
Pyrimethamine
C

安全だがモニターは必要
キニジン
C

おそらく安全,乳児への毒性をモニターする
Quinine dihydrochloride
X

おそらく安全だが,乳児がG6PD欠損なら避ける
Secnidazole

ヒトでのデータはない.動物では安全
安全性は確立されていない,投与後96時間は授乳を避ける
Sulfadoxine/Pyrimethamine
C
妊娠第1期では禁忌
参照できるデータはほとんどない,可能なら使用を避ける
Tafenoquine

推奨されない(胎児がG6PD欠損の場合は溶血性貧血のリスク)
乳児がG6PD欠損または不明なら,投与後3ヵ月は授乳を避ける
チニダゾール
C
ヒトでのデータは限られているが,動物での毒性のエビデンスがある.一部の専門家は妊娠第1期では禁忌としている
安全性は確立されていない,使用を避ける
Triclabendazole

ヒトでのデータなし,ラット,ラビットでの胎児毒性のエビデンスなし
安全性は確立されていない,可能なら避ける
抗ウイルス薬(コロナウイルス)
Bamlanivimab+Etesevimab

ヒトでのデータなし
データなし.診療ガイドラインにのっとり,COVID-19への曝露のあった乳児では避ける.
バリシチニブ

ヒトでの十分なデータなし.動物で毒性
データなし.乳児のCOVID-19曝露を避けるため臨床診療ガイドラインに従う.
Bebtelovimab

ヒトまたは動物でのデータなし
データなし.乳児のCOVID-19曝露を避けるため臨床診療ガイドラインに従う.
カシリビマブ・イムデビマブ

ヒトでのデータなし
データなし.乳児のCOVID-19曝露を避けるため臨床診療ガイドラインに従う.
モルヌピラビル

妊婦には推奨されない(動物での胎芽/胎児毒性,ヒトでのデータなし)
データなし.乳児のCOVID-19曝露を避けるため臨床診療ガイドラインに従う.
Nirmatrelvir/リトナビル

Nirmatrelvir:ヒトでのデータなし.動物での胎芽/胎児毒性のエビデンス.
リトナビル:ヒトおよび動物で毒性のエビデンスなし.
データなし.乳児のCOVID-19曝露を避けるため臨床診療ガイドラインに従う.
レムデシビル

妊娠第2,3期のヒトでの毒性のエビデンスはなく,第1期のデータは不十分,動物での毒性のエビデンスはない.
親薬物と代謝物が乳汁中に存在するが,乳児に対する有害作用のエビデンスはない.乳児のCOVID-19曝露を避けるため臨床診療ガイドラインに従う.
ソトロビマブ

ヒト,動物でのデータなし
データなし.乳児のCOVID-19曝露を避けるため臨床診療ガイドラインに従う.
Tixagevimab+Cilgavimab

ヒトでのデータなし
データなし.乳児のCOVID-19曝露を避けるため臨床診療ガイドラインに従う.
トシリズマブ

動物データでは胎児毒性の可能性が示唆される.ヒトでのデータは不十分
データなし.乳児のCOVID-19曝露を避けるため臨床診療ガイドラインに従う.
トファシチニブ

ヒトでの十分なデータなし.動物で毒性
データなし.乳児のCOVID-19曝露を避けるため臨床診療ガイドラインに従う.
Vilobelimab
-
ヒトでのデータなし,動物での毒性のエビデンスなし
データなし.乳児のCOVID-19曝露を避けるため臨床診療ガイドラインに従う.
抗ウイルス薬(エボラウイルス)
Ansuvimab-zykl

リスク評価のための十分なデータがない
ザイールエボラウイルスに感染した患者は授乳しないこと(伝播の可能性あり)
Inmazeb

ヒト,動物:安全性データなし
ザイールエボラウイルスに感染した患者は授乳しないこと(伝播の可能性あり)
抗ウイルス薬(B型肝炎)
アデホビル
C
 
安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
エンテカビル
C
 
安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
インターフェロン類
C
 
おそらく安全,乳児への毒性をモニターする
Telbivudine
B
 
安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
テノホビルアラフェナミド(TAF)

ヒトあるいは動物での毒性のエビデンスなし
安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
抗ウイルス薬(C型肝炎)
Daclatasvir

ヒトでのデータはない
安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
リバビリン

禁忌(催奇形性および/または胎児死亡)
データはないがおそらく安全.モニターは必要
Simeprevir
C (リバビリンとの併用ではX)
 
安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
ソホスブビル
B (リバビリンとの併用ではX)

安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
HCV合剤
エプクルーサ
(ソホスブビル・ベルパタスビル)

ヒトでのデータはない.動物では安全
安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
ハーボニー (レジパスビル・ソホスブビル)
B
  
安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
マヴィレット(グレカプレビル・ピブレンタスビル)

ヒトでのデータはない.動物では安全
安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
Technivie(Ombitasvir/Paritaprevir/リトナビル)
B
  
安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
Viekira Pak (Paritaprevir/リトナビル/Ombitasvir/Dasabuvir)
B
  
安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
Vosevi(ソホスブビル/Velpatasvir/Voxilaprevir)

ヒトでのデータはない.動物では安全
安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
Zepatier
(Elbatasvir/Grazoprevir)

ヒトでのデータはない.動物では安全
安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
抗ウイルス薬(ヘルペスウイルス)
アシクロビル
B
 
安全だがモニターは必要
Cidofovir
C
 
使用を避ける
ファムシクロビル
B
 
安全性は確立されていない,使用を避ける
ホスカルネット
C
 
安全性は確立されていない,使用を避ける
ガンシクロビル
C

 
安全性は確立されていない,使用を避ける
レテルモビル

ヒトでのデータはないが,ラットにおいて高曝露で毒性あり
安全性は確立されていない,使用を避ける
Maribavir

ヒトではデータ不十分.ラットでは胎芽・胎児生存率が減少
データなし,可能なら使用を避ける
バラシクロビル
B
 
安全だがモニターは必要
バルガンシクロビル

ヒトでのデータはない.動物での胎芽・胎児毒性
安全性は確立されていない,使用を避ける
抗ウイルス薬(インフルエンザ)
アマンタジン
C
 
使用を避ける
バロキサビル

ヒトでのデータはない,動物では安全
おそらく安全だがデータはない
ファビピラビル

催奇形性あり,投与しない
使用を避ける
オセルタミビル

ヒトでの限られたデータからは胎芽・胎児毒性は示唆されない.動物での毒性のエビデンスはない
おそらく安全(低濃度のカルボキシレートが含まれるが,市販後調査で毒性のエビデンスはない)
ペラミビル
C
 
安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
リマンタジン
C
 
使用を避ける
ザナミビル
C

 
おそらく安全だがデータはない
抗ウイルス薬(ポックスウイルス)
Brincidfovir

動物でのデータから胎児障害の危険性あり.ヒトでのデータなし
天然痘患者では授乳は推奨されない
Tecovirimat

ヒトでのデータなし,動物では安全
安全性は確立されていない,可能なら使用を避ける
抗レトロウイルス薬
アバカビル(ABC)
C

下記の抗レトロウイルス薬に関する一般的な意見を参照
アタザナビル(ATV)
B

Cabotegravir(CAB)

ヒト:データ不十分
ダルナビル(DRV)
C

Didanosine(ddI)
B

ドルテグラビル(DTG)

好ましい薬剤(妊娠のどの時期でも)
Doravirine(DOR)

ヒトでのデータなし,動物では安全
エファビレンツ(EFV)

FDA:妊娠第1期では避ける
DHHS, WHO:すべての妊娠期間で安全
エムトリシタビン(FTC)

ヒト,動物:毒性のエビデンスなし
Enfuvirtide(EVF,T20)
B

エトラビリン(ETR)
B

ホスアンプレナビル(FPV)
C
 
Fostemsavir

ヒトでのデータなし,動物では安全
Ibalizumab-uiyk

ヒトでのデータなし.動物のデータでは子宮内で曝露された新生児での免疫抑制が示唆されている
インジナビル(IDV)
C
 
ラミブジン(3TC)
C
 
Lenacapavir

ヒトでのデータは不十分.動物での毒性のエビデンスはない
マラビロク(MVC)
B
   
Nelfinavir(NFV)
B
   
ネビラピン(NVP)
B
   
ラルテグラビル(RAL)

ヒトでは安全(400mg1日2回のデータのみ)
リルピビリン(RPV)
B
   
リトナビル(RTV)
B
   
サキナビル(SQV)
B
  
サニルブジン(d4T)
C
  
テノホビルジソプロキシル (TDF)

動物,ヒトともに毒性なし
Tipranavir(TPV)
C
  
ジドブジン(AZT,ZDV)
C
  
抗レトロウイルス薬(合剤)
Atripla(EFV/FTC/TAF)
D

下記の抗レトロウイルス薬に関する一般的な意見を参照
ビクタルビ(BIC/FTC/TAF)

ヒトでのデータなし,動物では安全
Cabenuva(CAB/RPV)

ヒト:データ不十分
Cimduo,Temixys(3TC/TDF)

ヒト:3TC安全,TDF安全
動物:3TC胎芽毒性,TDF安全
コンビビル(3TC/ZDV)
C

Complera(RPV/FTC/TDF)
B

デシコビ(FTC/TAF)

ヒトでのデータなし,動物では毒性なし
ドウベイト(DTG/3TC)

DTG:好ましい薬剤;3TC:ヒトでの毒性なし
エプジコム(3TC/ABC)

ヒトでの毒性なし,動物で毒性
Evotaz(ATV/Cobi)

推奨されない(ATV/Cobi曝露↓)
ゲンボイヤ(EVG/Cobi/FTC/TAF)

推奨されない(EVG/Cobi曝露↓)
ジャルカ(DTG/RPV)

DTG:好ましい薬剤;RPV:ヒトでの毒性なし
カレトラ(LPV/RTV)

ヒトでの毒性なし,ラットで毒性
オデフシィ(RPV/FTC/TAF)

ヒト:データ不十分
動物:毒性なし
プレジコビックス(DRV/Cobi)

推奨されない(DRV/Cobi曝露↓)
Stribild(EVG/Cobi/FTC/TDF)

推奨されない(EVG/Cobi曝露↓)
Symfi, Symfi Lo(EFV/3TC/TDF)

EFVによる胎児障害の可能性,妊娠第1期では避ける
シムツーザ(DRV/Cobi/FTC/TAF)

推奨されない(DRV/Cobi曝露↓)
Temixys, Cimduo(3TC/TDF)

ヒト:3TC安全,TDF安全
動物:3TC胎芽毒性,TDF安全
トリーメク(DTG/3TC/ABC)
C
好ましい合剤
Trizivir(ABC/3TC/ZDV)

ヒトでは毒性なし,動物で毒性
ツルバダ(FTC/TDF)
B

抗レトロウイルス薬に関する一般的な意見

(1)HIVに感染した母親の授乳は一般的に推奨されない.

(2)授乳が必要とされる状況では,国ごとの個々の推奨に従う.

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2023/10/16