日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

メロペネム/Vaborbactam  (2024/09/03 更新)

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 薬理学
4. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
5. 主要な薬物相互作用
6. コメント

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
安全性と有効性は確立されていない
最大/日

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常)
MEPM:1.2
Vab:1.7
半減期(時間)(ESDR)
MEPM:10
Vab:データなし
用量(腎機能正常)
2g/2g静注8時間ごと
CrClまたはeGFR
eGFR≧50:用量調整不要
eGFR 30~49:1g/1g8時間ごと
eGFR 15~29:1g/1g12時間ごと
eGFR <15:0.5g/0.5g12時間ごと
血液透析
0.5g/0.5g12時間ごと (透析後投与)
CAPD
データなし
CRRT
データなし
SLED
データなし

 5. 肝障害時の用量調整

なし

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

3. 薬理学

PK/PD指標
Time above MIC
剤形
注射剤
食事に関する推奨(経口薬)1

経口吸収率(%)

Tmax(時間)

最高血清濃度2(μg/mL)
MEPM:43.4,Vab:55.6(4g静注8時間ごと,SS)
最高尿中濃度(μg/mL)
データなし
蛋白結合(%)
MEPM:2,Vab:33
分布容積3(Vd)
MEPM:20.2 L,Vab:18.6 L (Vss)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
MEPM:1.22,Vab:1.68
排泄

胆汁移行性5(%)
データなし
脳脊髄液/血液6(%)
データなし
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7
データなし
AUC8(μg・時間/mL)
MEPM:138,Vab:196(SS,0~8時間)
  1. 注記のない場合は成人用経口製剤
  2. SD:単回投与後, SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

4. 酵素・トランスポーター媒介相互作用

CYP450の基質
  
トランスポーターの基質
OAT1,OAT3
CYP450の阻害
  
トランスポーターの阻害
  
CYP450誘導
  
トランスポーターの誘導
  
血清中薬物濃度への影響1
  
  1. 血清中薬物濃度への影響は,当該抗微生物薬により影響を受ける併用薬の血清中濃度である.↑:上昇,↓:低下
  2. カルバペネム系薬はアシルペプチドヒドラーゼの阻害によりバルプロ酸の濃度を低下させる(肝臓内リサイクリングを妨害)

5. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響
推奨される対応
バルプロ酸
バルプロ酸↓
併用を避ける
プロベネシド
MEPM↑
モニター

6. コメント

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2024/09/02