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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
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アミカシン (2025/06/03 更新) |
「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい. |
Contents
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
3. 小児用量
4. 腎障害時の用量調整
5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主要な薬物相互作用
1. 用法および用量
1. 使用
†:日本にない剤形
2. 成人用量
標準処方 |
7.5mg/kg静注12時間ごと |
投与間隔延長処方(Mycobacterium以外の感染症) |
15~20mg/kg静注24時間ごと |
硝子体内投与 |
0.4mg/0.1mL |
髄腔内/脳室内投与 |
30mg1日1回 |
CAPD関連腹膜炎 |
CAPDによる腹膜炎での腹腔内投与法参照 |
Mycobacterium属 |
10~15mg/kg静注/筋注24時間ごと,または15~25mg/kg週3回 個々の推奨については,それぞれの属の項を参照 |
リポソーム吸入懸濁液† |
590mg24時間ごと,Lamira Neblizer Systemを使用 (併用治療の一部として) |
†:日本にはない製剤
用量およびモニターのさらなる詳細についてはアミノグリコシド系-概説を参照.
3. 小児用量
用量(生後>28日) |
15~20mg/kg/日1日1回 5~7.5mg/kg8時間ごと |
最大/日 |
- |
4. 腎障害時の用量調整
半減期(時間)(腎機能正常) |
2~3 |
半減期(時間)(ESRD) |
30~70 |
用量(腎機能正常) |
グラム陰性(標準処方): 7.5mg/kg筋注/静注12時間ごと NTM(非結核性抗酸菌): 10~15mg/kg筋注/静注24時間ごと |
CrClまたはeGFR |
グラム陰性(標準処方): CrCl>50:用量調整不要 CrCl 10~50:7.5mg/kg24時間ごと CrCl<10:7.5mg/kg48時間ごと NTM: GFR低下時の用量は明確には定められていない.以下を目標に用量調整: ピーク値: 35~45μg/mL(15mg/kg) 65~80μg/mL(25mg/kg) トラフ値: <1μg/mL |
血液透析 |
グラム陰性(標準処方): 7.5mg/kg48時間ごと(3.75mg/kg透析後に追加) |
CAPD |
腹膜炎に対してのみ:2mg/kg腹腔内1日1回 |
CRRT |
投与間隔延長: CVVH,CVVHDF 25mg/kg48時間ごとTDMが推奨される1 |
SLED |
データなし |
5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
副作用
妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
PK/PD指標 |
24時間AUC/MIC |
剤形 |
注射剤 リポソーム吸入用懸濁液 |
食事に関する推奨(経口薬)1 |
- |
経口吸収率(%) |
- |
Tmax(時間) |
- |
最高血清濃度2(μg/mL) |
41~49(15mg/kg静注, SD) |
最高尿中濃度(μg/mL) |
データなし |
蛋白結合(%) |
0~10 |
分布容積3(Vd) |
0.26 L/kg |
平均血清半減期4(T1/2, 時間) |
2~3 |
排泄 |
腎 |
胆汁移行率5(%) |
10~60 |
脳脊髄液/血液6(%) |
0~30 |
治療が可能になるだけの脳脊髄液移行性7 |
なし |
AUC8(μg・時間/mL) |
110~145(15mg/kg 0~inf) |
†:日本にない剤形
5. 主要な薬物相互作用
薬剤 |
濃度への影響(その他) |
推奨される対応 |
アムホテリシンB |
腎毒性↑ |
併用を避ける |
シスプラチン |
腎毒性↑,聴器毒性↑ |
併用を避ける |
シクロスポリン |
腎毒性↑ |
併用を避ける |
フロセミド |
聴器毒性↑ |
モニター |
神経筋遮断薬 |
無呼吸または呼吸麻痺↑ |
モニター |
NSAIDs |
腎毒性↑ |
モニター |
ピペラシリン/タゾバクタム |
AMK不活化の可能性 |
モニター,または避ける |
放射線造影剤 |
腎毒性↑ |
モニター |
バンコマイシン |
腎毒性↑ |
併用を避ける |