日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Oritavancin  (2024/10/22 更新)

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
6. 主要な薬物相互作用
7. コメント

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
安全性・有効性は確立されていない
最大/日

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常)
245(終末相半減期)
半減期(時間)(ESRD)
データなし
用量(腎機能正常)
1200mg静注1回
CrClまたはeGFR
軽度~中等度の腎障害患者では用量調整の必要なし
重症腎障害患者に関する研究は行われていない.
血液透析
血液透析によっては血中から除去されない
CAPD
データなし
CRRT
データなし
SLED
データなし

 5. その他の用量調整

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

PK/PD指標
24時間AUC/MIC
剤形
注射剤
食事に関する推奨(経口薬)1

経口吸収率(%)

Tmax(時間)

最高血清濃度2(μg/mL)
148(1200mg1時間以上かけて静注,SD)
最高尿中濃度(μg/mL)
データなし
蛋白結合(%)
85
分布容積3(Vd)
87.6 L
平均血清半減期4(時間)
245(終末相半減期)
排泄
腎,糞便
胆汁移行性5(%)
データなし
脳脊髄液/血液6(%)
データなし
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7
なし
AUC8(μg・時間/mL)
1460(1200mg1時間以上かけて静注,0~72時間)
  1. 注記のない場合は成人用経口製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the plasma concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用

CYP450の基質

トランスポーターの基質

CYP450の阻害
2C9(弱い),2C19(弱い)
トランスポーターの阻害
  
CYP450誘導
2D6(弱い),3A4(弱い)
トランスポーターの誘導
  
血清中薬物濃度への影響
軽度↑,または↓

血清中薬物濃度への影響は,当該抗微生物薬により影響を受ける併用薬の血清中濃度である.↑:上昇,↓:低下

6. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響(その他)
推奨される対応
未分画ヘパリン
aPTT結果が5日間まで実際よりも上昇する
Oritavancin投与後120時間は禁忌

7. コメント

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2024/10/21