日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Omadacycline  (2024/02/20 更新)

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
6. 主要な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

適応
初回用量
維持用量
CAP(静注/経口)
1日目に200mg60分以上かけて静注,または
1日目に100mg30分以上かけて静注12時間ごと・2回,または
1日目に300mg経口12時間ごと2回
100mg30分以上かけて静注24時間ごと,または
300mg経口24時間ごと
ABSSSI
1日目に200mg60分以上かけて静注,または
1日目に100mg30分以上かけて静注12時間ごと・2回,または
1日目および2日目に450mg経口24時間ごと
100mg30分以上かけて静注24時間ごと,または
300mg経口24時間ごと

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
安全性・有効性は確立されていない
最大/日

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常
15.5~16.8
半減期(時間)(ESRD)
変化なし
用量(腎機能正常)
100mg静注24時間ごと
300mg経口24時間ごと
CrClまたはeGFR
腎障害時の用量調整不要
血液透析
用量調整不要
CAPD
データなし
CRRT
データなし
SLED
データなし

 5. 肝障害時の用量調整

2. 副作用/妊娠時のリスク

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

PK/PD指標
24時間AUC/MIC
剤形
150mg錠
注射
食事に関する推奨(経口薬)1
錠剤は食事なしで服用
経口吸収率(%)
34.5
Tmax(時間)
2.5(経口)
最高血清濃度(μg/mL)
2.12(100mg静注24時間ごと SS)
0.95(300mg経口24時間ごと SS)
最高尿中濃度(μg/mL)
データなし
蛋白結合(%)
20
分布容積9(Vd)
190 L(Vss)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
15.5~16.8
排泄
糞便
胆汁移行性5(%)
データなし
脳脊髄液/血液6(%)
データなし
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7
データなし
AUC8(μg・時間/mL)
12.14(100mg静注24時間ごと,0~24時間)
11.16(300mg経口24時間ごと,0~24時間)
  1. 注記のない場合は成人用製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用

CYP450の基質
  
トランスポーターの基質
PGP
CYP450の阻害

トランスポーターの阻害

CYP450の誘導

トランスポーターの誘導

血清中薬物濃度への影響
影響は予想されない

血清中薬物濃度への影響は,当該抗微生物薬により影響を受ける併用薬の血清中濃度である.↑:上昇,↓:低下,空白:薬物への影響なし

6. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響(その他)
推奨される対応
Al,Mg,Ca,
Bismuth subsalicylateを含む制酸薬
Omadacycline↓
4時間あける
鉄含有製剤
Omadacycline↓
4時間あける
ベラパミル
Omadacycline↑
モニター
ワルファリン
INR↑
モニター,用量調整
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2024/02/19