日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Nitrofurantoin  (2024/10/22 更新)

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主要な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

活動性尿路感染症
FuradantinまたはMacrodantin: 50~100mg経口1日4回・5~7日,または無菌尿になってから3日以上
Macrobid: 100mg経口1日2回・5~7日
尿路感染症の予防
FuradantinまたはMacrodantin: 50~100mg経口を就寝時

Furadantin,Macrodantin,Macrobidは米国の商品名.

 3. 小児用量

疾患(適応)
用量(生後>28日)
最大/日
膀胱炎
5~7mg/kg/日(6時間ごとに分割)

尿路感染症の予防
1~2mg/kg/日1日1回

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常)
1
半減期(時間)(ESRD)
データなし
用量(腎機能正常)
100mg経口12時間ごと(Macrobid)
CrClまたはeGFR
CrCl>30:用量調整不要
CrCl≦30:使用を避ける
血液透析
使用を避ける
CAPD
使用を避ける
CRRT
使用を避ける
SLED
データなし

 5. 肝障害時の用量調整

なし

2. 副作用/妊娠時のリスク

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

PK/PD指標
データなし
剤形
マクロ結晶カプセル(Macrodantin)(25,50,100mg)
経口懸濁液(25mg/5mL)
徐放薬(100mg)
食事に関する推奨(経口薬)1
どの製剤も食事とともに
経口吸収率(%)
80~90
Tmax(時間)
データなし
最高血清濃度2(μg/mL)
<1(100mg, SD)
最高尿中濃度(μg/mL)
50~200(100mg, SD)
蛋白結合(%)
データなし
分布容積3(Vd)
データなし
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
0.5~2
排泄
腎,代謝
胆汁移行性5(%)
データなし
脳脊髄液/血液6(%)
データなし
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7
なし
AUC8(μg・時間/mL)
1~3(100mg,0~inf)
  1. 注記のない場合は成人用製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高血清濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve,0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

5. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響
推奨される対応
制酸薬
Nitrofurantoin↓
併用を避ける
プロベネシド
Nitrofurantoin↑
モニターまたは避ける
Sulfinpyrazone
Nitrofurantoin↑
モニターまたは避ける
ライフサイエンス出版株式会社 © 2011-2024 Life Science Publishing↑ page top

2024/10/21