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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
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ダプトマイシン (2025/07/08 更新) |
「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい. |
Contents
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
3. 小児用量
4. 腎障害時の用量調整
5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主要な薬物相互作用
6. コメント
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
皮膚/軟部組織感染 |
4~6mg/kg静注24時間ごと 2分以上かけてボーラス注入,または30分以上かけて短期注入 多くの臨床医はすべての患者に6mg/kg静注24時間ごとを推奨している. |
菌血症,心内膜炎 |
詳細は以下のページを参照 菌血症-S. aureus による 感染性心内膜炎-S. aureus 感染性心内膜炎-Enterococcus 属 |
3. 小児用量
適応 |
用量(生後>28日) |
最大/日 |
複雑性皮膚・軟部組織感染症 |
年齢12~17歳:5mg/kg(30分以上かけて)24時間ごと 年齢7~11歳:7mg/kg(30分以上かけて)24時間ごと 年齢2~6歳:9mg/kg(60分以上かけて)24時間ごと 年齢1~<2歳:10mg/kg(60分以上かけて)24時間ごと (すべて治療期間≦14日) |
- |
S. aureus菌血症 |
年齢12~17歳:7mg/kg(30分以上かけて)24時間ごと 年齢7~11歳:9mg/kg(30分以上かけて)24時間ごと 年齢1~6歳:12mg/kg(60分以上かけて)24時間ごと (すべて治療期間≦42日) |
- |
4. 腎障害時の用量調整
半減期(時間)(腎機能正常) |
8~9 |
半減期(時間)(ESRD) |
30 |
用量(腎機能正常) |
6~10mg/kg静注24時間ごと |
腎障害時の用量 |
CrCl≧30:用量調整不要 CrCl<30:6~10mg/kg48時間ごと |
血液透析 |
6~10mg/kg48時間ごと(透析後);次の透析の予定まで72時間あるなら,9~15mg/kg投与1 |
CAPD |
6~10mg/kg 48時間ごと |
CRRT |
6~8mg/kg 24時間ごと2 |
SLED |
6mg/kg24時間ごと(SLED後).重症感染症には高用量(8~12mg/kg)を考慮3 |
5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
副作用
妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
PK/PD指標 |
24時間AUC/MIC |
剤形 |
注射剤 |
食事に関する推奨(経口薬)1 |
- |
経口吸収率(%) |
- |
Tmax(時間) |
- |
最高血清濃度2(μg/mL) |
57.8~183.7(4~12mg/kg静注24時間ごと,SS) |
最高尿中濃度(μg/mL) |
データなし |
蛋白結合(%) |
92 |
分布容積3(Vd) |
0.1 L/kg (Vss) |
平均血清半減期4(T1/2, 時間) |
8~9 |
排泄 |
腎 |
胆汁移行性5(%) |
データなし |
脳脊髄液/血液6(%) |
0~8 |
治療が可能になるだけの脳脊髄液移行性7 |
データなし |
AUC8(μg・時間/mL) |
494~1277(4~12mg/kg静注24時間ごと, 0~24時間) |
5. 主要な薬物相互作用
薬剤 |
濃度への影響(その他の影響) |
推奨される対応 |
HMG-CoA阻害薬(スタチン類) |
筋毒性↑ |
モニター,または避ける |
6. コメント