日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

髄膜炎-グラム染色陽性  (2025/11/25 更新)
急性,細菌性髄膜炎,髄液グラム染色陽性の場合の経験的治療


臨床状況

  • 急性細菌性髄膜炎:原因菌が髄液グラム染色でみられた場合.
  • 経験的治療

病原体

  • グラム染色で多くみられる細菌

第一選択

  • グラム陽性双球菌:S. pneumoniae(コメント参照)
  • CTRX 2g静注12時間ごとまたはCTX 2g静注4~6時間ごと)+VCM 15~20mg/kg静注8~12時間ごと(目標AUC24 400~600μg・h/mL達成が望ましいが[AUC-用量設定の原理と計算を参照],そうでなければトラフ値15~20μg/mLをめざす)
  • グラム陰性双球菌:N. meningitidis
  • CTRX 2g静注12時間ごと,またはCTX 2g静注4~6時間ごと
  • グラム陽性桿菌または球桿菌:L. monocytogenes
  • ABPC 2g静注4時間ごと
  • グラム陰性桿菌:
  • H. influenzae
  • 他のグラム陰性菌(たとえば,腸内細菌目細菌,P. aeruginosa)が疑われる/可能性がある場合
  • CAZ 2g静注8時間ごと,またはCFPM 2g静注8時間ごと

第二選択

  • グラム陽性双球菌:S. pneumoniae(コメント参照)
  • MEPM 2g静注8時間ごと,またはMFLX 400mg静注†24時間ごと+VCM 上記と同様
  • グラム陰性双球菌:N. meningitidis
  • CPFX 400mg静注8時間ごと
  • グラム陽性桿菌または球桿菌:L. monocytogenes
  • ST 5mg/kg 6~8時間ごと
  • グラム陰性桿菌:H. influenzae,グラム陰性腸内細菌,P. aeruginosa
  • MEPM 2g静注8時間ごと

(†:日本にない剤形)

治療期間

  • 培養および感受性検査の結果が得られ次第特異的治療に切り替える.

コメント

  • グラム染色でS. pneumoniaeまたはH. influenzaeが疑われる場合には,デキサメタゾンを抗菌薬投与前または同時に開始すること(最初の抗菌薬投与の4時間以内に使用すれば有効なことがある)
  • 用量:0.15mg/kg静注6時間ごと・4日.他の病原体による髄膜炎では,使用または継続する必要はない.
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2025/11/25