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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
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アンピシリン (2025/10/28 更新) |
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「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい. |
Contents
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
3. 小児用量
4. 腎障害時の用量調整
5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
6. 主要な薬物相互作用
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
3. 小児用量
| 用法 |
用量(>生後28日) |
最大/日 |
| 経口 |
50~100mg/kg/日6時間ごとに分割 |
2g |
| 静注,標準 |
200mg/kg/日6時間ごとに分割 |
8g |
| 静注,髄膜炎 |
300~400mg/kg/日4時間ごとに分割 |
12g |
4. 腎障害時の用量調整
| 半減期(時間)(腎機能正常) |
1.2 |
| 半減期(時間)(ESRD) |
7~20 |
| 用量(腎機能正常) |
1~2g静注4~6時間ごと |
| 腎障害時の用量 |
CrCl>50:用量調整不要 CrCl 30~50:1~2g 6~8時間ごと CrCl 10~30:1~2g 8~12時間ごと CrCl<10:1~2g 12~24時間ごと |
| 血液透析 |
1~2g 12~24時間ごと(透析日は透析後投与) |
| CAPD |
1~2g 12時間ごと |
| CRRT |
1~2g 8~12時間ごと |
| SLED |
データなし |
5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
副作用
妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
| PK/PD指標 |
Time above MIC |
| 剤形 |
カプセル:250,500†mg 経口懸濁液:125mg/5mL†,250mg/5mL† 注射剤 |
| 食事に関する推奨(経口薬)1 |
経口製剤:食事なし |
| 経口吸収率(%) |
30~40 |
| Tmax(時間) |
経口:1~2 |
| 最高血清濃度2(μg/mL) |
100(2g静注 SD) 3.0(500mg経口,SD) |
| 最高尿中濃度(μg/mL) |
データなし |
| 蛋白結合(%) |
18~22 |
| 分布容積3(Vd) |
0.29 L/kg |
| 平均血清半減期4(T1/2, 時間) |
1.2 |
| 排泄 |
腎 |
| 胆汁移行性5(%) |
100~3000 |
| 脳脊髄液/血液6(%) |
13~14 |
| 治療が可能になるだけの脳脊髄液移行性7 |
あり |
| AUC8(μg・時間/mL) |
120(2g静注 0~inf) |
†:日本にない剤形
5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
| 薬剤が基質となるCYP450 |
- |
| 薬剤が基質となるトランスポーター |
OAT,OAT3 |
| 薬剤が基質となるUGT |
- |
| 薬剤が阻害するCYP450 |
- |
| 薬剤が阻害するトランスポーター |
- |
| 薬剤が阻害するUGT |
- |
| 薬剤が誘導するCYP450 |
- |
| 薬剤が誘導するトランスポーター |
- |
| 薬剤が誘導するUGT |
- |
| 血清中薬物濃度への影響 |
予測されない |
血清中薬物濃度への影響とは,当該抗微生物薬により影響を受ける併用薬の血清中濃度のことをいう.↑:上昇,↓:低下
6. 主要な薬物相互作用
| 薬剤 |
濃度への影響(その他の影響) |
推奨される対応 |
| アロプリノール |
発疹の発現↑ |
モニター |
| プロベネシド |
ABPC↑ |
モニター,用量調整 |
| 銅還元法を用いた尿糖検査 |
偽陽性反応のリスク |
酵素グルコースオキシダーゼ反応による検査法を用いる |