日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

セフェピム  (2025/04/22 更新)
CFPM
主な商品名:セフェピム塩酸塩

「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい.
日本の添付文書情報検索サイト

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主要な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

通常用量
1~2g静注8~12時間ごと.
その他の用量
抗菌薬の持続あるいは長時間静注参照

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
通常:100mg/kg/日(8時間ごとに分割)
Pseudomonas:150mg/kg/日(8時間ごとに分割)

最大/日


 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常)
2
半減期(時間)(ESRD)
18
用量(腎機能正常)
2g静注8時間ごと
CrClまたはeGFR
CrCl>60:用量調整不要
CrCl 30~60:2g12時間ごと
CrCl 11~29:2g24時間ごと
CrCl<10:1g24時間ごと
血液透析
FDA承認
1g24時間ごと
(透析日に透析後投与)
代替用量
2g透析後(週3回透析)
1
CAPD
2g48時間ごと
CRRT
浄化量(effluent flow rate)に基づく用量,すべてのモダリティ:
1L/時間:1g8時間ごと
≧2L/時間:1g6時間ごと
EI,CVVH/CVVHD,UFR 30.1:
2g(4時間以上かけて)8時間ごと
2,3
SLED
データなし
  1. Eur J Clin Pharmacol 56: 61, 2000
  2. CRRT 文献:Ann Pharmacother 54: 43, 2020
  3. CRRT長時間静注の文献:Pharmacotherapy 39: 1066, 2019

 5. その他の用量調整

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

PK/PD指標
Time above MIC
剤形
注射剤
食事に関する推奨(経口薬)1

経口吸収率(%)

Tmax(時間)

最高血清濃度2(μg/mL)
164(2g静注,SD)
最高尿中濃度(μg/mL)
データなし
蛋白結合(%)
20
分布容積3(Vd)
18 L(Vss)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
2
排泄

胆汁移行性5(%)
10~20
脳脊髄液/血液6(%)
4~347
治療が可能になるだけの脳脊髄液移行性8
あり
AUC9(μg・時間/mL)
284.8(2g静注 0~inf)
  1. 注記のない場合は成人用製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. Pharmacotherapy 23: 310, 2003
  8. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  9. AUC:血中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

5. 主要な薬物相互作用

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2025/04/21