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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
Streptococcus pneumoniae
(
2023/03/22 更新
)
S. pneumoniae
,肺炎球菌,肺炎
臨床状況
S. pneumoniae
の分離株は,in vitroでペニシリン系,マクロライド系,STに耐性を示すことがある.
in vivoでの目標有効濃度が脳脊髄液か脳脊髄液以外の部位かによって耐性の基準が異なる.
分類
グラム陽性レンサ双球菌
第一選択
髄膜炎以外の感染症
PCG感受性(MIC<2μg/mL)または中等度耐性(MIC=4μg/mL)
PCG
200万単位静注4時間ごと
CTRX
1~2g静注24時間ごと
CLDM
600mg静注8時間ごと
MFLX
400mg静注24時間ごと
LVFX
750mg静注24時間ごと
中等度耐性(MIC=4μg/mL)
データが乏しく,より重症の感染症なら下記のペニシリン耐性菌感染の推奨薬を用いるほうがよい.
PCG耐性(MIC≧8.0μg/mL)
CTRX
2g静注24時間ごと
MFLX
400mg静注24時間ごと
LVFX
750mg静注24時間ごと
VCM
15~20mg/kg静注8~12時間ごと(目標トラフ値15~20μg/mL)
LZD
600mg静注12時間ごと
Ceftaroline
600mg静注12時間ごと
髄膜炎
髄膜炎-
S. pneumoniae
を参照
第二選択
なし
予防
ワクチンの適応,使用可能な製剤,用量,曝露前予防に関するワクチンの特徴については,
肺炎球菌ワクチン-成人
を参照.
Prevnar20(PCV20)1回投与は,実際,既存の他のすべてのワクチン(PCV3,PPSV23)に取って代わった.PCV15/PPSV23の1年ごとの連続接種のように面倒でない.
コメント
PCG耐性(MIC>4.0μg/mL)
髄膜炎からの分離株では,<0.1で感受性,0.1~1.0で中等度耐性,≧2.0で耐性.
髄膜炎以外からの分離株では,≦2.0で感受性,4.0で中等度耐性,≧8.0で耐性.
CTRXに対する耐性
髄膜炎からの分離株では,≦0.5で感受性,>0.5および≦1.0で中等度耐性,>1.0で耐性.
髄膜炎以外からの分離株では,≦1.0で感受性,>1および≦2.0で中等度耐性,>2.0で耐性.
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2023/03/20