日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Ceftaroline  (2025/12/09 更新)

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主要な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

用法
用量
その他の処方用量
追加的情報
承認された用法
600mg静注12時間ごと(5~60分かけて静注)
  
市中肺炎,皮膚・軟部組織感染症
未承認の用法
MRSA肺炎
MRSA菌血症
MRSA心内膜炎
VRE心内膜炎
  
  

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
生後0~<2ヵ月 (皮膚疾患のみ):6mg/kg8時間ごと (在胎期間≧34週,生後≧12 days)
生後2ヵ月~<2歳:8mg/kg8時間ごと
2歳~<8歳,体重≦33kg:12mg/kg8時間ごと
≧2歳~<18歳,体重>33kg:400mg8時間ごと,または600mg12時間ごと
最大/日

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常
2.7
半減期(時間)(ESRD)
データなし
用量(腎機能正常)
600mg静注12時間ごと
腎障害時の用量
CrCl>50:用量調整不要
CrCl 30~50:400mg12時間ごと
CrCl 15~30:300mg12時間ごと
CrCl<15:200mg12時間ごと
血液透析
200mg12時間ごと
CAPD
データなし
CRRT
体重70kg,浄化量(EFR) 3L/時間:400mg12時間ごと(Pharmacother 41: 205, 2021
SLED
データなし

 5. その他の用量調整

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

PK/PD指標
Time above MIC
剤形
注射
食事関する推奨(経口薬)1

経口吸収率(%)

Tmax(時間)

最高血清濃度2(μg/mL)
21.3(600mg静中,12時間ごと,SS)
最高尿中濃度(μg/mL)
蛋白結合(%)
20
分布容積3(Vd)
20.3 (Vss)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
2.7
排泄

胆汁移行性5(%)
データなし
脳脊髄液/血液6(%)
<10
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7
一部の病原菌に対しては可能性あり8,9
AUC10(μg・時間/mL)
56.3(SS,0~12時間)
  1. 注記のない場合は成人用経口製剤
  2. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  3. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. J Pediatr Pharmacol Ther 25: 336, 2020
  9. Int J Antimicrob Agents 66: 107512, 2025
  10. AUC:血中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

5. 主要な薬物相互作用

重要な薬物相互作用はない.

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2025/12/09