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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
Neisseria meningitidis
(
2023/10/10 更新
)
臨床状況
髄液,血液および場合によっては無菌の部位(関節液,心膜)からの
N. meningitidis
の分離.
髄膜炎-概説
の関連項目も参照.
下にあげた処方は細菌性髄膜炎に対するもの.
分類
グラム陰性双球菌
第一選択
CTRX
2g静注12~24時間ごと(髄膜炎の疑いまたは確認された場合は12時間ごと),または
CTX
2g静注4~6時間ごと
第二選択
水性
PCG
300~400万単位静注4時間ごと(髄膜炎に対しては最大2400万単位/日が推奨される)
ABPC
2g静注3~4時間ごと(髄膜炎に対してはより高用量を用いる)
CP
100mg/kg/日4回に分割・最大4g/日まで.
ESCMIDガイドラインでは,
CPFX
が髄膜炎の治療選択肢としてあげられているが(
Clin Microbiol Infect Suppl 3: S37, 2016
),有効性は確立されていない.
重症ペニシリンまたはβラクタム薬アレルギー患者での使用に限定すべきである.
推奨用量:400mg静注8時間ごと・7日
CPFXは髄膜炎予防の第一選択薬:用量20mg/kg経口1回(最大用量500mg)
抗微生物薬適正使用
経験的なCTRXまたはCTXからペニシリンまたはABPCにスイッチする前に感受性試験を行うことが推奨される:米国では,ペニシリン(および/またはCPFX)耐性の増加が報告されている(
MMWR 69: 735, 2020
;Clin Infect Dis 73: 1185, 2021).
コメントも参照.
予防
ワクチンの適応,使用可能な製剤,用量,曝露前予防に関するワクチンの特徴については,
髄膜炎菌ACWYワクチン
,
髄膜炎菌Bワクチン
参照.
感染の急激な多発状況では,髄膜炎菌Bワクチンの処方が異なってくる可能性がある.
コメント
ペニシリン系薬や第3世代セファロスポリン系薬は,現在でも治療選択肢である.
CP:
世界的にCPに対する耐性が増加している.
注:CPでの死亡率が高いため,他の処方が望ましい(
J Antimicrob Chemother 70: 979, 2015
).
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2023/10/10