日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

セフタジジム  (2024/01/30 更新)
CAZ
主な商品名:モダシン

「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい.
日本の添付文書情報検索サイト

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主要な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

通常用量
1~2g静注または筋注†8~12時間ごと
持続静注用量
初回用量15mg/kgを30分かけて静注,その直後に持続静注を開始:
-CrCl>60 mL/分:6gを24時間かけて静注
-CrCl 31~50 mL/分:4gを24時間かけて静注
-CrCl 11~29 mL/分:2gを24時間かけて静注
参考文献:Int J Antimicrob Agents 17: 497, 2001Antimicrob Agents Chemother 49: 3550, 2005Infection 37: 418, 2009
嚢胞性線維症
P. aeruginosa
30~50mg/kg静注8時間ごと(最大5g/日)
類鼻疽
40mg/kg静注8時間ごと・10日(その後DOXYまたはST)
CAPD腹膜炎(腹腔内投与)
間欠的:1~1.5g/日
持続的:初回500mg/L,維持量125mg/L
その他の用量用法については下記(腎障害時の用量調整)参照

 3. 小児用量

  
用量(>生後28日)
最大/日
標準
150~200mg/kg/日8時間ごとに分割
6g
嚢胞性線維症
300mg/kg/日8時間ごとに分割
6g

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)
(腎機能正常)
1.9
半減期(時間)
(ESRD)
13~25
用量(腎機能正常)
1~2g静注8~12時間ごと
CrClまたはeGFR
CrCl>50~90:1~2g8~12時間ごと
CrCl 10~50:1~2g12~24時間ごと
CrCl<10(mL/分):1~2g24時間ごと
血液透析
0.5~1g 24時間ごと(透析日は透析後投与)
CAPD
データなし
CRRT
1~2g 8~12時間ごと(Pharmacotherapy 29: 562, 2009
SLED
1~2g8~12時間ごと(Can J Kidney Health Dis 5: 1, 2018

 5. 肝障害時の用量調整

なし

2. 副作用

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

PK/PD指標
Time above MIC
剤形
注射剤
食事に関する推奨1

経口吸収率(%)

Tmax(時間)

最高血清濃度2(μg/mL)
69(1g静注 SD)
最高尿中濃度
データなし
蛋白結合(%)
<10
分布容積8(Vd)
0.24 L/kg(Vss)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
1.9
排泄

胆汁移行性5(%)
13~54
脳脊髄液/血液6(%)
20~40
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7
あり
AUC8(μg・時間/mL)
127(1g静注 0~inf)
  1. 注記のない場合は成人用製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

5. 主要な薬物相互作用

重要な相互作用はない.

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2024/01/29