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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
骨髄炎-異常ヘモグロビン症
(
2023/1/17 更新
)
異常ヘモグロビン症,鎌状赤血球症,サラセミア
臨床状況
鎌状赤血球症,サラセミア
グラム陰性菌の分離(コメント参照)
グラム陰性菌に感受性のある処方を第一選択および第二選択として推奨
骨髄炎-概説
も参照
病原体
Salmonera 属
他のグラム陰性桿菌
S. aureus
およびその他のグラム陽性球菌
第一選択
経験的治療
VCM
15~20mg/kg静注8~12時間ごと(目標AUC
24
400~600μg・h/mL達成が望ましいが[
AUC-用量設定の原理と計算
を参照],そうでなければトラフ値15~20μg/mLをめざす)+(
CPFX
400mg静注12時間ごと,または
CTRX
2g静注24時間ごと)
第二選択
感受性のあるグラム陰性菌に対する経口ステップダウン治療
CPFX
750mg経口1日2回
LVFX
750mg経口24時間ごと
抗微生物薬適正使用
培養および感受性試験の結果に基づき処方を調整し,de-escalationを行う.
本症での治療期間は十分確立されていないが,その他の骨髄炎の場合は6~8週治療が行われている.
コメント
サラセミア:輸血および鉄キレート剤がリスク因子.
エビデンスに基づく治療推奨は少ない(
Cochrane Database Syst Rev (2): CD007175, 2009
).
Salmonella
菌ではフルオロキノロンへの感受性が低下している場合もある(
Clin Infect Dis 50: 241, 2010
).
S. aureus
もまた一般的な病原菌であり(
J Natl Med Assoc 96: 224, 2004
),培養結果が明らかになるまでは経験的にカバーする.
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2023/01/12