日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Mycobacterium xenopi  (2020/12/15 更新)
非結核性抗酸菌


臨床状況

  • 易感染患者で肺または播種性感染,院内感染が起こることがある.
  • 遅育好熱菌で,45℃で最もよく増殖する:病院内の給湯施設や天然水源が汚染される可能性がある(したがって,偽感染と関連している可能性もある).

病原体

  • Mycobacterium xenopi

第一選択

  • AZM 250~500mg+RFP 600mg1日1回+EB 15mg/kg/日
  • 空洞姓病変または進行性/重症気管支拡張型病変
  • AMK 15~25mg/kg静注または筋注週3回(30分注入後30分で採取した検体で,血清ピーク濃度65~80μg/mL,トラフ濃度<5μg/mLが得られるよう用量調整)の上記処方への追加を考慮する.投与期間は決まっていないが,2~3カ月後の毒性により制限される.
  • 至適治療期間は決まっていないが,培養陰性化後12カ月が推奨される.

第二選択

  • AZMに代えてCAM 500mg1日2回を用いてもよい
  • マクロライド系薬1剤に代えてMFLX 400mg1日1回を用いてもよい
  • RFPに代えてRBT 300mg(CAMを使用するなら150mg)を用いてもよい

抗微生物薬適正使用

  • 死亡率は依然として高く,至適処方や治療期間は十分には定まっていない(Chest 152: 120, 2017).
  • 専門医へのコンサルテーションが推奨される.

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2020/12/10