日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Aggregatibacter aphrophilus  (2023/05/09 更新)
旧名 Haemophilus aphrophilus


臨床状況

  • 非溶血性のコロニーを作る小型で培養の難しいグラム陰性球桿菌であり,カタラーゼ陰性,CO2依存性で,発育因子としてX因子(ヘミン)を必要とするがV因子(NAD:ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)は必要としない.
  • HACEKは発育が遅く培養の難しい細菌であり,心内膜炎の原因となることがある.まれだが歯肉膿瘍や副鼻腔炎,脳膿瘍,敗血症性関節炎など他の感染症を引き起こすことがある.
  • Aggregatibacter (旧名 Actinobacillus) actinomycetemcomitans および Aggregatibacter (旧名 Haemophilus) aphrophilus
  • Cardiobacterium

分類

  • グラム陰性球桿菌

第一選択

  • CTRX 2g静注24時間ごと

第二選択

  • CPFX 400mg静注または750mg経口12時間ごと,またはLVFX 750mg静注/経口24時間ごと
  • in vitroで感受性が確認された場合にのみ,ABPC 2g静注4時間ごと

抗微生物薬適正使用

  • GM併用治療は推奨されない.
  • 信頼できる感受性検査結果が得られin vitro活性が確定できるくらい培養での発育が十分な場合には,ペニシリンまたはABPCが使用できることもある.
  • VCM,CLDM,Nafcillin,Oxacillinに耐性

コメント

  • βラクタマーゼを産生する株もある.
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2023/05/08