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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
髄膜炎,化学予防
(
2026/03/17 更新
)
髄膜炎の予防
臨床状況
髄膜炎,侵襲性髄膜炎菌疾患の化学予防:
H. influenzae
,
N. meningitidis
,接触.
髄膜炎予防は疑われる病原体により異なる.
H. influenzae
(b型)(Hib)髄膜炎あるいは侵襲性疾患の場合,
家庭内での侵襲性Hib感染者との接触については,全員が生後48ヵ月以上,あるいは生後48ヵ月未満の小児がワクチン接種を完了しているならば,予防的化学療法の適応はない.
予防的化学療法は,初発症例(CTXまたはCTRXによる治療をしている例を除く),および4歳未満でワクチン接種を完了していない家族またはワクチン接種状況に関わらず18歳未満の免疫不全の家族と接触した全員に対して推奨されている.
予防的化学療法は,その他の密接な接触者,すなわち患者と同居している,または同居していないが初発症例の入院前7日間のうち少なくとも週5日以上で4時間以上の接触があった人が適応となる.
60日以内に2例以上の侵襲性Hib感染が発生し,ワクチン未接種あるいは接種が完了していない小児が通所している施設のデイケアでの接触者に対して予防的化学療法が適応となる.
N. meningitidis髄膜炎あるいは侵襲性疾患ならば
緊密な接触(たとえば家族,デイケアでの接触,同居者,寝室の共有).感染症例の分泌液飛沫や鼻咽頭液への直接の曝露,無防備な曝露(たとえば挿管,キス,口対口人工呼吸,経鼻気管吸引).
化学予防薬は,理想的には2時間以内に投与:密接な接触者の二次感染リスクは発症後数日間が最も高い.発症後14日以上経過してから予防的化学療法薬を投与しても,効果は限定的,あるいは無効だろう.
病原体
H. influenzae
(b型)
N. meningitidis
第一選択
H. influenzae
(b型)
RFP
生後<1ヵ月:10mg/kg経口1日1回・4日
生後≧1ヵ月:20mg/kg経口(最大600mg/日)1日1回・4日
成人:600mg経口1日1回・4日
N. meningitidis
CPFX
成人:500mg経口1回
妊婦,またはFQに対する耐性株が地域で検出された場合には避ける
CTRX
乳児および小児・年齢<15歳:125mg筋注††1回
年齢
≧
15歳:250mg筋注††1回
妊婦では望ましい
RFP
乳児生後<1ヵ月:5mg/kg経口1日2回・2日
乳児および小児生後≧1ヵ月:10mg/kg(最大600mg)経口1日2回・2日
成人:600mg経口1日2回・2日
妊婦では避ける
(††:米国では処方される)
第二選択
AZM
成人:500mg経口1回
乳児および小児:10mg/kg(最大500mg)経口1回
ルーチンには推奨されないが,地域でCPFX耐性がびまんしているなら,治療選択肢となる.
コメント
H. influenzae
家庭:接触者の家庭内に4歳以下のワクチン未接種あるいは接種未完了の者が1人いる場合は,家庭内の全接触者に
RFP
を投与する.
保育施設:60日以内に2例以上の侵襲性Hib感染が発生し,ワクチン未接種あるいは接種が完了していない小児が施設に通っている場合は,
RFP
による化学予防が推奨される.予防を行う場合は,年齢や予防接種歴に関係なく,すべての保育者と関係者に対して処方を行う.
N. meningitidis
RFP耐性
N. meningitidis
が多い地域では,
CPFX
または
CTRX
による曝露後予防が推奨される(
Emerg Infect Dis 11: 977, 2005
).
過去12ヵ月以内にCPFX耐性
N. meningitidis
の蔓延率が高い地域(CPFX耐性症例が2件以上報告され,かつCPFX耐性株が侵襲性髄膜炎菌感染症症例の20%以上を占める地域)では,
RFP
またはCRTXによる曝露後予防が推奨される.AZMも選択肢の1つ.
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2026/03/17