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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
ライム病-関節炎
(
2024/10/22 更新
)
臨床状況
関節炎はライム病の後期の症状として発現する.
未治療患者での発現率は<10%から60%まで報告により異なる.
最も多いのは膝の単関節炎または少関節炎.
滑液:500~>10万/μL,好中球優位.
診断法についての詳細は,
ライム病-診断
および IDSAライム病ガイドライン(
Clin Infect Dis 72: 1, 2021
)を参照.
関節液のPCRで検出できることもある.ただし,抗体検査が望ましい診断法であり,関節液のPCRは,結果が不確実の場合の確認検査として有用である.
病原体
Borrelia burgdorferi
第一選択
成人:
DOXY
100mg経口1日2回・28日
AMPC
500mg経口1日3回・28日
CXM-AX
500mg経口1日2回・28日
小児:
DOXY
4.4mg/kg/日経口1日2回に分割(最大100mg1日2回)・28日
AMPC
50mg/kg/日経口・1日3回に分割・28日
CXM-AX
30mg/kg/日経口1日2回に分割・28日
注:CXM懸濁液は米国では入手できないが,他の市場では入手可能なこともある.
症状緩和のためにNSAIDsを追加する.
部分的にしか奏効しない場合は,さらに2~4週静注治療する(
CTRX
が望ましい);それが無効ならばリウマチ専門医に紹介する.
第二選択
成人:
CTRX
2g静注24時間ごと・14~28日
PCG
2000万~2400万単位/日静注・14~28日
小児(8歳以上):
CTRX
50~75mg/kg/日静注・14~28日
部分的にしか奏効しない場合は,さらに30日治療する.
抗微生物薬適正使用
小児:
DOXY
は21日までなら年齢にかかわらず安全(
AAP Red Book 2018
;
J Pediatr 166: 1246, 2015
)
コメント
後期ライム病が治療に反応して改善するには数週間~数カ月かかる.
2020年診療ガイドライン:
Neurology 96: 262, 2021
.
総説:
JAMA 315: 1767, 2016
;
JAMA 315: 2461, 2016
.
概要:
Med Lett Drugs Ther 58: 57, 2016
.
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2024/10/21