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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
淋菌性結膜炎
(
2022/9/20 更新
)
淋菌性結膜炎の治療
臨床状況
Neisseria gonorrhoeae
による成人の細菌性結膜炎
セックスパートナーを治療すること
患者にはHIVおよび梅毒の検査を行うこと
病原体/診断
病原体
N. gonorrhoeae
診断
診断は滲出液のグラム染色で可能なこともある.核酸増幅検査(NAAT)は陽性となるはずだが,市販のアッセイは結膜滲出液には承認されていない.尿および/または咽頭NAATは理にかなっている.
第一選択
CTRX
1g筋注††または静注1回
NAATによりChlamydia感染が除外できない場合は,
DOXY
100mg経口1日2回・7日の治療を行う
角膜穿孔が起こることがあるため,眼科専門医のコンサルテーションを求めることが望ましい.
(††:米国では処方される)
第二選択
セファロスポリン系に不耐またはアレルギーの患者については,感染症専門医へのコンサルトが推奨される
考慮してよい選択肢
GM
240mg筋注(体重<45kgなら5mg/kg)1回+
AZM
2g経口1回
Gemifloxacin
320mg1回+
AZM
2g経口1回(ただし悪心の発症率は高い)
結膜炎に関する
2020年ヨーロッパIUSTI淋疾ガイドライン
眼を滅菌生食で繰り返し洗浄
CTRX
1g筋注1回+
AZM
2g経口1回
コメント
2020年に改訂された淋菌感染症に関するCDCガイドライン:
MMWR Morb Mortal Wkly Rep 69: 1911, 2020
,および2021年に改訂された性感染症に関するCDCガイドライン:
MMWR Recomm Rep 70 (RR-4), 1, 2021
.ルーチンの併用治療は現在では推奨されない.
CDCガイドラインのエビデンスの総説:
Clin Infect Dis 74: S95, 2022
(淋疾),
Clin Infect Dis 74: S112, 2022
(クラミジア)
角膜穿孔を防ぐため生食による眼洗浄・1回を考慮.
結膜炎の診断と治療に関する最近の総説:
JAMA 310: 1721, 2013
.
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2022/09/15