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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
咬傷-ネコ
(
2023/2/14 更新
)
臨床状況
ネコによる咬み傷・ひっかき傷.
感染率80%,培養し経験的治療を行うこと.
Pasteurella multocida
感染は24時間以内に発症する.骨髄炎に注意.
病原体
Pasteurella multocida
Staphylococcus aureus
Capnocytophaga
属
Bartonella henselae
口腔内嫌気性菌
第一選択
AMPC/CVA
(875/125mg 経口1日2回または500/125mg経口1日3回)
第二選択
CXM-AX
0.5g経口12時間ごとまたは
DOXY
100mg経口1日2回
臨床的には感染していないがリスクのある咬傷(関節近く,手,顔,性器周辺など危険性が高い箇所を含む)に対する予防
創部の培養で
P. multocida
のみが陽性の場合,
PCG
静注または
Penicillin VK
経口に変更可能
コメント
P. multocida
はDicloxacillin,CEX,CLDMに耐性を示す.in vitroではフルオロキノロンに感受性あり.Ceftarolineにも感受性.Ceftarolineは
Pasteurella
属およびMRSAに対して活性.
多くの菌株はAZMに感受性があるようだが,臨床データはない.
臨床的には感染していないがリスクのある咬傷(関節近く,手,顔,性器周辺など危険性が高い箇所を含む),深い創傷,免疫不全者に対する予防
文献:
Clin Infect Dis 59: 147, 2014
.
貫通性咬傷での狂犬病の考慮
動物が健康そうなら10日間観察,動物が狂犬病の臨床症状を示したらPEPを行う
動物に狂犬病の疑いがあれば,ただちにPEPを行う
逃げられてしまった場合:公衆衛生機関に相談:
米国では各州に狂犬病相談の窓口がある:
https://www.cdc.gov/rabies/resources/contacts.html
ねこひっかき病
を参照.
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2023/02/09