日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Mycobacterium terrae complex  (2024/11/05 更新)


臨床状況

  • 手の慢性腱滑膜炎がもっとも多い症状.皮膚,軟部組織,他の骨および関節の疾患も起こる.
  • 手への外傷,刺し傷の既往,曝露リスク(たとえばガーデニングや農業)が存在することがある.
  • 呼吸器感染(まれ).

病原体

  • M. terrae
  • M. sinense 
  • M. nonchromogenicum
  • M. hiberniae
  • M. arupense
  • M. kumamotonense
  • その他

第一選択

  • 最適な処方は確定していないが,CAM 500mg経口1日2回+EB 15mg/kg経口1日1回±RFP 600mg経口1日1回の2~3剤併用処方は合理的

第二選択

  • 種によって感受性が大きく異なるが,分離株は,in vitroではRBT,スルホンアミド,フルオロキノロン系薬,LZD,アミノグリコシド系薬に感受性のことがある(Microbiol Spectr 2016 Nov;4(6)).

コメント

  • Mycobacterium感染症としてはまれであり,多くは汚染である.
  • 失活した組織に対しては外科的デブリドマン.
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2024/11/05