日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

咽頭炎/扁桃炎-再発性  (2023/09/26 更新)
再発するStreptococcus による咽頭炎,A群Streptococcus


臨床状況

  • 数%の患者で,A群Streptococcus培養陽性の症候性扁桃咽頭炎を繰り返す.
  • 少なくとも4つの可能性がある
  • 家族間または市中での接触からのA群Streptococcus新規感染.
  • A群Streptococcus保菌者における活動性ウイルス感染.
  • 処方された抗菌薬処方に対しコンプライアンスがない.
  • 最初の処方による治療が耐性その他の理由から失敗.原因としてはまれである.

病原体

第一選択

  • 小児
  • CLDM 20~30mg/kg/日経口8時間ごとに分割・10日
  • AMPC/CVA 45mg/kg/日12時間ごとに分割・10日
  • 扁桃摘出術?下記コメント参照
  • 成人
  • CLDM 450mg経口6時間ごと・10日
  • AMPC/CVA(500/125)1錠経口1日3回・10日
  • 扁桃摘出術についてはコメント参照

第二選択

  • 小児
  • DBECPCG 2万5千単位/kg筋注(最大120万単位)±RFP 10mg/kg24時間ごと・4日
  • 成人
  • DBECPCG 120万単位筋注±RFP 20mg/kg/日・4日(最大300mg1日2回)

コメント

  • 以下の条件であれば,手術は行わず慎重な経過観察を行う:
  • 前年に再発<7回
  • 過去2年で年<5回の再発
  • 過去3年で年<3回の再発
  • 再発は次を満たす必要がある:発熱>38.5℃,扁桃滲出,リンパ節腫大,A群β溶血性Streptococcusの検出
  • 以下の条件であれば,変更して手術を考慮する:
  • 複数の抗菌薬に対するアレルギーまたは不耐
  • PFAPA症候群の再発
  • 周期熱
  • アフタ性口内炎
  • 咽頭炎
  • リンパ節炎
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2023/09/25