日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Fexinidazole  (2026/03/03 更新)

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
6. 主要な薬物相互作用
7. コメント

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

用法
通常
用量
初期用量:1800mg24時間ごと・4日
維持用量:1200mg24時間ごと・6日
その他の処方用量
  
追加的情報
体重≧35kg.食事とともに服用.錠剤は分割や粉砕しないこと.投与コース終了後>48時間はアルコールは避ける.1日の投与が何らかの事情でできなかった場合でも,全10日の用量の投与を行うこと.

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
年齢≧6歳,体重20~<35kg:
初期用量:1200mg24時間ごと・4日
維持用量:600mg24時間ごと・6日
年齢≧6歳,体重≧35kg:
成人用量を使用
最大/日
1800mg

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常)
15
半減期(時間)(ESRD)
データなし
用量(腎機能正常)
初期用量:1800mg24時間ごと・4日
維持用量:1200mg24時間ごと・6日
腎障害時の用量
eGFR≧30:用量調整不要
eGFR<30:使用を避ける
血液透析
使用を避ける
CAPD
使用を避ける
CRRT
使用を避ける
SLED
使用を避ける

 5. 肝障害時の用量調整

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

1 r-HATの臨床的増悪が急速な場合は,通常治療を遅らせることはできない.リスク/有用性を患者と関係者にはっきりと説明すること.

2 WHO推奨(HATガイドライン,2024年6月

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

PK/PD指標
データなし
剤形
600mg錠
食事に関する推奨(経口薬)1
錠:食事とともに
経口吸収率(%)
データなし
Tmax(時間)
Fex/M1:4
M2:6
(代謝物:M1=スルフォキシド,M2=スルフォン)
最高血清濃度2
(μg/mL)
Fex:0.5(≧35kg処方,SS)
M1:5.9(≧35kg処方,SS)
M2:12.5(≧35kg処方,SS)
最高尿中濃度
(μg/mL)
データなし
蛋白結合(%)
Fex:98
M1:41
M2:57
分布容積3(Vd)
Fex:3222 L(外見上Vd,4日目)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
Fex:15
M1:16
M2:23
排泄
代謝,糞便
胆汁移行性5(%)
データなし
脳脊髄液/血液6(%)
M1:53
M2:36
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7
あり
AUC8(μg・時間/mL)
Fex:7.0(≧35kg処方,0~24時間)
M1:84.2(≧35kg処方,0~24時間)
M2:252.4(≧35kg処方,0~24時間)
  1. 注記のない場合は成人用経口製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. AUC:血中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用

薬剤が基質となるCY450
-  
薬剤が基質となるトランスポーター

薬剤が基質となるUGT
-
薬剤が阻害するCYP450
CYP1A2,CYP2B6,CYP2C19,CYP2D6,CYP3A4/5
薬剤が阻害するトランスポーター
OATP1B1/3,OCT2,OAT1,OAT3,MATE1,MATE2-K
薬剤が阻害するUGT

薬剤が誘導するCYP450
CYP1A2,CYP2B6
薬剤が誘導するトランスポーター

薬剤が誘導するUGT

血清中薬物濃度への影響
↑または↓

血清中薬物濃度への影響とは,当該抗微生物薬により影響を受ける併用薬の血清中濃度のことをいう.↑:上昇,↓:低下

6. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響(その他)
推奨される対応
アデホビル
アデホビル↑
モニター,または避ける
アルコール
ジスルフィラム様反応
併用を避ける(48時間)
β遮断薬
不整脈のリスク↑
禁忌
ブプロピオン
ブプロピオン↓
モニター,または避ける
カルバマゼピン
M1,M2代謝物↑
併用を避ける
セファクロル
セファクロル↑
モニター,または避ける
クラリスロマイシン
M1,M2代謝物↓
モニター,または避ける
ジアゼパム
ジアゼパム↑
モニター
ジスルフィラム
精神病のリスク↑
併用を避ける
Dofetilide
Dofetilide↑
モニター,または避ける
QT間隔を延長する薬剤
QT間隔↑
併用を避ける
デュロキセチン
デュロキセチン↑
モニター
Efavirenz
Efavirenz↓
モニター,または避ける
エリスロマイシン
M1,M2代謝物↓
モニター,または避ける
フルコナゾール
M1,M2代謝物↓
モニター,または避ける
フロセミド
フロセミド↑
モニター,または避ける
ハーブ系サプリメント
さまざまな反応
併用を避ける
イトラコナゾール
M1,M2代謝物↓
モニター,または避ける
ランソプラゾール
ランソプラゾール↑
モニター
ロバスタチン
ロバスタチン↑
併用を避ける
Mephenytoin
Mephenytoin↑
モニター
メトホルミン
メトホルミン↑
モニター,または避ける
ミダゾラム
ミダゾラム↑
併用を避ける
Nisoldipine
Nisoldipine↑
併用を避ける
フェニトイン
M1,M2代謝物↑
併用を避ける
リファンピシン
M1,M2代謝物↑
併用を避ける
Saquinavir
Saquinavir↑
併用を避ける
シンバスタチン
シンバスタチン↑
併用を避ける
セイヨウオトギリソウ
M1,M2代謝物↑
併用を避ける
Tacrine
Tacrine↑
モニター
テオフィリン
テオフィリン↑
モニター
チザニジン
チザニジン↑
モニター
ボリコナゾール
M1,M2代謝物↓
モニター,または避ける

7. コメント

なし

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2026/03/02