日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

テイコプラニン  (2026/02/03 更新)
TEIC
主な商品名:タゴシッド

「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい.
日本の添付文書情報検索サイト

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主要な薬物相互作用
6. コメント

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

用法
用量
その他の処方用量
追加的情報
初期負荷用量
目標トラフ値15~30μg/mL:1日目12mg/kg12時間ごと,2~3日目12mg/kg1回

目標トラフ値20~40μg/mL:1~2日目12mg/kg12時間ごと,3日目12mg/kg1回
  
4日目から維持用量を開始.文献:J Antimicrob Chemother 77: 869, 2022
維持用量
6~6.7mg/kg24時間ごと
  
4日目から開始.トラフ値≧20μg/mLとするためには,高用量が必要となるだろう(データは限られている).用量についての文献:J Antimicrob Chemother 77: 869, 2022
CAPD関連腹膜炎
CAPDによる腹膜炎での腹腔内投与法参照
  
  

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
生後2カ月~16歳:
重症感染(好中球減少症を含む)
10mg/kg12時間ごと3回,その後10mg/kg24時間ごと
中等症感染:10mg/kg12時間ごと3回,その後6mg/kg24時間ごと
最大/日

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常
70~100
半減期(時間)(ESRD)
最大230
用量(腎機能正常)
成人用量参照
腎障害時の用量
目標トラフ値15~30 µg/mL:
初期負荷用量:
eGFR>60:用量調整不要
eGFR 30~60:
第1日:12mg/kg12時間ごと
第2日:10mg/kg1回
第3日:6~6.7mg/kg1回
eGFR<30:
第1日:12mg/kg12時間ごと
第2日:5mg/kg1回
第3日:5mg/kg1回
維持用量:
eGFR>60:用量調整不要
eGFR 30~60:3~3.3 mg/kg24時間ごと
eGFR<30:5mg/kg48時間ごと
目標トラフ値20~40 µg/mL:
初期負荷用量:
eGFR>60:用量調整不要
eGFR 30~60:
第1日:12mg/kg12時間ごと
第2日:12mg/kg1回
第3日:12mg/kg1回
eGFR<30:
第1日:12mg/kg12時間ごと
第2日:12mg/kg1回
第3日:6~6.7mg/kg1回
維持用量:
eGFR>60:用量調整不要
eGFR 30~60:5 mg/kg 24時間ごと
eGFR<30:3~3.3 mg/kg24時間ごと
血液透析
血液透析によって除去されない
(eGFR<30での推奨用量を用いる)
CAPD
データなし
CRRT
CVVHDF:
目標トラフ値15~30 µg/mL:
初期負荷用量:
第1日:10mg/kg12時間ごと
第2日:10mg/kg1回
第3日:10mg/kg1回
目標トラフ値20~40 µg/mL:
初期負荷用量:
第1日:12mg/kg12時間ごと
第2日:12mg/kg1回
第3日:12mg/kg1回
維持用量 (どちらの目標でも):
3~3.3mg/kg24時間ごと
1
SLED
データなし
  1. 高流量のCVVHDFを受けている患者では,最初の3日は,12mg/kg5回投与を考慮する.維持用量増量も考慮しなければならない.さらなる研究が必要.

 5. その他の用量調整

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

  1. 典拠:Drug and Lactation Database (LactMed)

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

PK/PD指標
24時間AUC/MIC
剤形
注射剤
食事に関する推奨(経口薬)1

経口吸収率(%)

Tmax(時間)

最高血清濃度2(μg/mL)
70(6mg/kg静注24時間ごと,SS)
最高尿中濃度(μg/mL)
データなし
蛋白結合(%)
90~95
分布容積3(Vd)
0.9~1.6L/kg(Vss)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
70~100
排泄

胆汁移行性5(%)
データなし
脳脊髄液/血液6(%)
わずか
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7
なし
AUC8(μg・時間/mL)
500~600(6mg/kg静注,0~inf)
  1. 注記のない場合は成人用経口製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. AUC:血中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

5. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響(その他の影響)
推奨される対応
アミノグリコシド
腎毒性,聴器毒性の可能性↑
注意して使用,モニター
アムホテリシンB(デオキシコール酸,脂質製材)
腎毒性,聴器毒性の可能性↑
注意して使用,モニター
シスプラチン
腎毒性,聴器毒性の可能性↑
モニターまたは避ける
コリスチン(ポリミキシンE)
腎毒性,神経毒性の可能性↑
モニターまたは避ける
シクロスポリン
腎毒性,聴器毒性の可能性↑
注意して使用,モニター
エタクリン酸
腎毒性,聴器毒性の可能性↑
モニターまたは避ける
フロセミド
腎毒性,聴器毒性の可能性↑
注意して使用,モニター
ポリミキシンB
腎毒性,神経毒性の可能性↑
モニターまたは避ける

6. コメント

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