日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

アバカビル  (2024/05/14 更新)
ABC
主な商品名:ザイアジェン

「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい.
日本の添付文書情報検索サイト

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主要な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

通常用量
300mg経口12時間ごと,または600mg経口24時間ごと
食事の影響なし

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
経口溶液:
生後0~<1ヵ月:2mg/kg12時間ごと
≧1~<3ヵ月,満期産児:4mg/kg12時間ごと
≧3ヵ月:8mg/kg12時間ごと,または16mg/kg24時間ごと
錠剤:
体重14~<20kg:150mg12時間ごと(300mg24時間ごとでも可)
≧20~<25kg:150mg毎日午前,300mg毎日午後(450mg24時間ごとでも可)
≧25kg:300mg12時間ごと(600mg24時間ごとでも可)
[出典:HHS Panel,2023年4月]
最大/日
600mg

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常)
1.5
半減期(時間)(ESRD)
データなし
用量(腎機能正常)
600mg経口24時間ごと
CrClまたはeGFR
腎障害時の用量調整不要
血液透析
データなし
CAPD
データなし
CRRT
データなし
SLED
データなし

肝障害患者では用量調整が必要となることがある.

 5. 肝障害時の用量調整

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

分類
ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬
剤形
錠剤(300mg)
経口溶液†(20mg/mL)
食事に関する推奨(経口薬)1
錠剤/溶液:食事の影響なし
経口吸収(%)
83
Tmax(時間)
1.3
最高血清濃度2(μg/mL)
4.3(600mg24時間ごと,SS)
蛋白結合(%)
50
分布容積3(Vd)
0.86 L/kg
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
1.5
排泄(%)
代謝(非CYP)
細胞内半減期(T1/2, 時間)
20.6
脳脊髄液/血液5(%)
36
中枢神経系移行効果(CPE)6
3
AUC7(μg・時間/mL)
12 (600mg24時間ごと,0~24時間)

†:日本にない剤形

  1. 注記のない場合は成人用経口製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. 炎症時における脳脊髄液濃度
  6. CPE(中枢神経系移行効果)値 1:低度,2~3:中等度,4:高度(Letendre, et al., CROI 2010, abs #430)
  7. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve

5. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響
推奨される対応
メサドン
メサドン↓
モニター,用量調整
リオシグアト
リオシグアト↑
モニター,用量調整
ライフサイエンス出版株式会社 © 2011-2024 Life Science Publishing↑ page top

2024/05/13