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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
Citrobacter
属-概説
(
2025/02/12 更新
)
概説
Citrobacter
属は,健常者,免疫不全患者においても,単純性尿路感染症から,腹腔内,皮膚・軟部組織,肺,中枢神経その他の部位の生命の危険のある感染症まで,さまざまな感染症を引き起こす.
推奨される処方は,培養の結果およびin vitroの感受性結果により異なる.
抗菌薬耐性の問題が増大している.
主要な耐性機序はβラクタマーゼ産生である
Citrobacter
属は基質拡張型βラクタマーゼ(ESBL)を産生する.ESBLはほとんどの広域セファロスポリン系薬,ペニシリン系薬およびAZTの抗菌活性を破壊する.
AmpC遺伝子は,
C. freundii
分離株では高率に見出されるが,
C. koseri
分離株では現実にはない
抑制されたAmpC遺伝子があり,そのため第三世代セファロスポリンに耐性の場合は,標準的な感受性検査では検出できない.
抑制された染色体性AmpC遺伝子はセファロスポリン治療により抑制解除され,治療に対する耐性が発現する
多くは同時にフルオロキノロン系,アミノグリコシド系,STにも耐性である.
その他の可能性のある耐性機序:ポーリン閉鎖による細胞壁透過性低下,細胞壁結合蛋白の変化,薬剤排出ポンプ
治療
経験的処方の選択は,施設の耐性パターン,患者の衰弱度,感染の重症度によって異なる.
特異的治療はin vitroの感受性試験結果による.
さらなる議論は,
グラム陰性桿菌,βラクタム薬耐性-概説
を参照.
単純性膀胱炎については,
膀胱炎(成人女性)
を参照 .
分類
グラム陰性桿菌で好気的にも嫌気的にも増殖する
関連項目
Citrobacter freundii
Citrobacter koseri(旧名diversus)
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2025/02/12