日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

サルモネラ症-概説  (2021/12/28 更新)


概説

  • 好気性グラム陰性桿菌.
  • 胃腸炎を引き起こすが,自然治癒することが多く(特にS. typhi以外のSalmonella)治療は不要.
  • 他にも,腸熱(Salmonella entericaセロタイプTyphiおよびセロタイプParatyphi)などの発熱性全身細菌感染症を引き起こす.
  • 通常汚染された水や食物の摂取を通じて感染する.
  • 侵襲性サルモネラ症の多くは,免疫不全(HIV,がん),高pH胃酸,両極端の年齢(非常に若いか高齢),鎌状赤血球,肝疾患と関連している.
  • 腸熱は主に発展途上国で多くみられる.有病率の高い国での感染(および他の腸内病原体)予防には以下が重要:
  • 飲用水は市販のボトル,煮沸したもの,二酸化炭素入りのボトルを用いる
  • 市販のボトルや煮沸したもの以外で作られた氷を避ける
  • 生の,皮をむいていない果物や野菜は食べない
  • 調理済の食物を熱く湯気が立っているうちに食べる
  • 屋台などからの食物には注意する.
  • 世界的に抗菌薬耐性が増大しているため,地域の感受性パターンに基づいて治療を行う必要がある.
  • 南アジア,特にインドとパキスタンで超耐性株が報告されている.

関連項目

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