日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

塹壕熱-Bartonella quintana  (2026/02/03 更新)
塹壕熱-Bartonella quintanaの感染


臨床状況

  • 塹壕熱はBartonella quintanaによって引き起こされる.B. quintanaはグラム陰性微小桿菌で,コロモジラミによって伝播される.ホームレスや貧困者でしばしばみられる.第一次世界大戦中(1914年~1918年)に,B. quintanaは百万症例もの塹壕熱を引き起こした.
  • 塹壕熱の症状
  • 倦怠感,頭痛,骨痛,発熱,巨脾腫,ときとして発疹
  • 多様な発熱パターン:単回,間歇的,または持続的(不明熱:FUO)
  • B. quintanaは,また菌血症,心内膜炎,またはBacillary Angiomatosis(AIDS患者)を引き起こすことがある.
  • 慢性感染の場合は,心内膜炎合併がないか確認すること.

病原体/診断

病原体
  • Bartonella quintana
診断
  • 血液培養
  • 血清検査:間接蛍光抗体法,ただしB. henselaeとの交差反応がある
  • 血液または組織のPCR

第一選択

  • データが少ないため,至適治療は不明.
  • RFP 300mg経口1日2回・14日+DOXY 100mg経口1日2回・4週
  • DOXYをAZM 500mg1日1回に替えてよい

第二選択

  • 毒性,不耐性,薬物相互作用のためにRFPが使用できない場合は,DOXY 100mg経口1日2回・4週+GM 3mg/kg静注1日1回・治療開始から2週間

治療期間

  • 上記処方参照

コメント

  • ST,フルオロキノロン,セファロスポリン第1世代,ペニシリンはBartonella quintanaに対する活性が予測できないため,用いないこと.
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2026/02/02