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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
Mycobacterium avium
-
intracellulare
-成人免疫不全患者,HIV/AIDS
(
2024/06/25 更新
)
非結核性抗酸菌
臨床状況
非結核性抗酸菌.
M. avium-intracellular
complex(MAC,MAI),免疫不全患者,HIV/AIDS
AIDS患者での播種性感染に対する治療と維持治療,またはCD4数<50mm
3
の患者のための一次予防
一次予防はCD4<50/mm
3
のAIDS患者で適応がある.
予防を開始する前に活動性感染を除外すること
ただちに抗レトロウイルス治療(ART)を開始する患者,または抗レトロウイルス処方で完全に抑制されている患者には推奨されない.
ARTを受けていないか,受けていてもウイルス血症が続いていて完全に抑制できる抗レトロウイルス処方の選択肢がない,CD4数<50 cells/mm
3
の患者に対して推奨される.
病原体
Mycobacterium avium-intracellulare
complex
第一選択
一次予防(臨床状況参照)
AZM
1200mg経口毎週,または
CAM
500mg経口1日2回
治療
CAM
500mg経口1日2回+
EB
15mg/kg/日+
RBT
300mg経口24時間ごと(薬物相互作用に応じて用量調整)
RBTの追加(およびおそらく,コメントにあげた活性の可能性がある第4薬)は,菌量が多い(たとえば,血液中>2log10CFU/mL),
CD4数<50 cells/mm
3
,または有効な抗レトロウイルス処方がない患者で推奨される.
HIV感染患者では同時に抗レトロウイルス治療を行う(IRISに関するコメント参照)
維持療法,治療後抑制
治療と同様
第二選択
一次予防
RBT
300mg経口24時間ごと(薬物相互作用に応じて用量調整),または
AZM
600mg経口週2回
治療
AZM
600mg/日経口+
EB
15mg/kg/日
第3,第4薬の追加(たとえば,RBTおよび/またはコメントにあげた活性の可能性がある他の薬剤)は,菌量が多い(たとえば,血液中>2log10CFU/mL),CD4数<50 cells/mm
3
,または有効な抗レトロウイルス処方がない患者で推奨される.
維持療法,治療後抑制
治療と同様
コメント
HIV MAC治療ガイドライン
臨床分離株のマクロライド系薬への感受性を確認すること.
他剤と併用した場合に活性の可能性がある他の薬剤:AMK 10~15mg/kg/日静注,CPFX 750mg12時間ごと,SM 1g静注1日1回,LVFX 500mg経口1日1回,MFLX 400mg経口1日1回
IRIS(免疫再構築症候群)
CD4数が低いほど発症のリスクは大きい.
HIV感染患者の1/4以上で,抗レトロウイルス治療開始後数週~数カ月で発症する.
所見および症状は,発熱,痛みを伴うリンパ節腫脹,腹痛,限局性膿瘍など.
他の原因を除外し,軽症~中等症の患者では,非ステロイド性抗炎症薬,または経口プレドニゾン40mgを4~8週かけてゆっくり減量.
治療
薬剤毒性,薬剤耐性,および不十分な血清中濃度による治療失敗率が高い.2~4週間で最初の処方に反応がない場合は,1剤またはそれ以上の薬剤を追加.
治療後抑制は必要だが,以下の基準を満たせば中止してもよい:
少なくとも12カ月の治療が完了した.
MACの所見,症状がない.
CD4数>100 cells/mm
3
が>6カ月続いている.
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2024/06/24