日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

単純ヘルペス-口部:口腔,唇  (2023/05/23 更新)
ヘルペス:口唇,熱の華,歯肉口内炎,口内炎


臨床状況

  • 粘膜皮膚,口唇の単純ヘルペス感染症.
  • 歯肉口内炎/口内炎:口腔(通常前側)および唇での水疱性感染.
  • 免疫正常者での「単純疱疹」.痛みを伴い,免疫不全者ではより重症となりしばしば再発する.
  • 病変が現れる前に前駆症状(刺痛/灼熱感)があれば治療を開始する.

病原体

  • 単純ヘルペスウイルス(HSV)1型および2型

第一選択

  • 経口処方:
  • バラシクロビル 2g経口12時間ごと・1日(用量に関する文献については,コメント参照)
  • アシクロビル 400mg経口1日5回(起きている間4時間ごと)・5日(FDA未承認)

第二選択

  • 局所処方(あまり推奨されない):
  • Penciclovir 1%クリーム日中2時間ごと・4日
  • アシクロビル5%クリーム1日6回(3時間ごと)・7日(HIV患者に対してのみ承認)

コメント

  • ヘルペスに対する一時的治療としての高用量,短期間,早期のバラシクロビル使用について,2件のプラセボ対照ランダム化比較試験の結果がある(Antimicrob Agents Chemother 47: 1072, 2003).
  • 有症期間の短縮:
  • 経口処方:バラシクロビル(1日),ファムシクロビル(2日),アシクロビル(1/2日)
  • 局所処方:Penciclovir (1日),アシクロビル (1/2日)
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2023/05/22