日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Symfi,Symfi Lo(Efavirenz/ラミブジン/テノホビルジソプロキシル)  (2024/11/12 更新)

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
Symfi(体重≧40kg):1錠24時間ごと
Symfi Lo(体重≧35kg):1錠24時間ごと
最大/日

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常)
EFV:40~55
3TC:5~7
TDF:17
半減期(時間)(ESRD)
EFV:データなし
3TC:15~35
TDF:延長
用量(腎機能正常)
1錠経口24時間ごと
CrClまたはeGFR
CrCl≧50:1錠24時間ごと
CrCl<50:使用しない
血液透析
使用しない
CAPD
使用しない
CRRT
使用しない
LED
使用しない

 5. 肝障害時の用量調整

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

分類
非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(NNRTI)+2ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(NRTI)
剤形
Symfi:EFV600mg+3TC300mg+TDF300mg
Symfi Lo:EFV400mg+3TC300mg+TDF300mg
食事に関する推奨(経口薬)1
食事なしで服用
経口吸収率(%)
EFV:42
3TC:>80
TDF:25
Tmax(時間)
EFV:3~5
3TC:データなし
TDF:1
最高血清濃度2(μg/mL)
EFV:12.9μM(600mg24時間ごと,SS)
3TC:2.6(300mg,SD)
TDF:0.3(300mg,SD)
蛋白結合(%)
EFV:>99.5
3TC:<36
TDF:<0.7
分布容積3(Vd)
EFV:252L(V/F)
3TC:1.3L/kg
TDF:1.2~1.3L/kg(Vss)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
EFV:40~55
3TC:5~7
TDF:17
排泄
EFV:代謝
3TC:腎,代謝
TDF:代謝
細胞内半減期(T1/2, 時間)
EFV:データなし
3TC:18
TDF:>60
脳脊髄液/血液5(%)
EFV:データなし
3TC:データなし
TDF:データなし
中枢神経系移行効果6(CPE)
EFV:3
3TC:2
TDF:1
AUC7(μg・時間/mL)
EFV:184μM・時間(600mg24時間ごと,0~24時間)
3TC:11.0(300mg,0~inf)
TDF:2.3(300mg,0~inf)
  1. 注記のない場合は成人用傾向製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. 炎症時における脳脊髄液濃度
  6. CPE(中枢神経系移行効果)値 1:低度,2~3:中等度,4:高度(Letendre, et al., CROI 2010, abs #430)
  7. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

5. 主な薬物相互作用

薬剤*
濃度への影響
対策
アルテメテル・ルメファントリン
アルテメテル↓, DHA↓, ルメファントリン↓
併用は避ける
アトルバスタチン
アトルバスタチン↓
用量調整を考慮
アトバコン・プログアニル
アトバコン↓, プログアニル↓
併用は避ける
ブプロピオン
ブプロピオン↓
ブプロピオンの増量を考慮
Ca拮抗薬
Ca拮抗薬↓
モニター,必要に応じて用量調整
カルバマゼピン
カルバマゼピン↓, EFV↓
併用は避ける
クラリスロマイシン
クラリスロマイシン↓, 14-OH代謝物↑
併用は避ける
イトラコナゾール
イトラコナゾール↓, OH-イトラコナゾール↓
併用は避ける
Methadone
Methadone↓
モニター,必要に応じ用量調整
ポサコナゾール
ポサコナゾール↓
併用は避ける
プラバスタチン
プラバスタチン↓
用量調整を考慮
リファブチン
リファブチン↓
リファブチンを増量(50~100%)
リファンピシン
エファビレンツ↓
併用は避ける
セルトラリン
セルトラリン↓
セルトラリンの増量を考慮
Simeprevir
Simeprevir↓
併用は避ける
シンバスタチン
シンバスタチン↓
用量調整を考慮
ワルファリン
ワルファリン↑または↓
INRをモニター

*注:これらの相互作用はSymfi Lo中のエファビレンツ(EFV)によるものである.

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2024/11/12