日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Symfi,Symfi Lo(エファビレンツ/ラミブジン/テノホビルジソプロキシル)  (2022/6/14 更新)

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

 3. 小児用量

 4. 腎障害時の用量調整

 5. 肝障害時の用量調整

2. 副作用

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

薬剤
エファビレンツ(EFV)
ラミブジン(3TC)
テノホビルジソプロキシル
(TDF)
分類
非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(NNRTI)
ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(NRTI)
NRTI
PK/PD指標
データなし
データなし
データなし
1錠中の含有量
Symfi:600mg
Symfi Lo:400mg
SymfiおよびSymfi Lo
300mg
SymfiおよびSymfi Lo
300mg
妊娠危険区分
ヒト:エファビレンツによる胎児毒性(神経管欠損)のリスク
妊娠第1期では避ける
経口投与のタイミング1
食事なしで服用
経口吸収率2(%)
42
>80
25(空腹時)
Tmax3(時間)
3~5
データなし
1
最高血清濃度4(μg/mL)
12.9μM(SS)
(単位に注意:このCmaxはEFV 600mg24時間ごとの場合)
2.6
(300mg SD)
0.3
(300mg SD)
蛋白結合(%)
99.5~99.75
<36
<0.7
平均血清半減期5(T1/2, 時間)
40~55
5~7
17
細胞内半減期(T1/2, 時間)
データなし
18
>60
中枢神経系移行効果(CPE)6
3
2
1
脳脊髄液/血液7(%)
データなし
データなし
データなし
分布容積8(Vd)
252L(V/F)
1.3L/kg
1.2~1.3L/kg(Vss)
AUC9(μg・時間/mL)
184μM・時間(AUC0-24
(単位に注意:このAUCはEFV 600mg24時間ごとの場合)
11.0(AUC0-∝
(300mg SD)
2.3(AUC0-∝
(300mg SD)
チトクロームP450,トランスポーターとの相互作用
基質:2B6, 3A4
阻害:2B6, 2C9, 2C19
誘導:2C19, 3A4
不明
不明
  1. 注記のない場合は成人用製剤
  2. 健康な状態での吸収率
  3. Tmax:薬剤投与後,血漿中濃度が最大になるまでの時間
  4. 総薬剤量;遊離薬剤濃度を決定するには蛋白結合率で補正
       SD:単回投与後
       SS:複数回投与後の定常状態
  5. CrCl>80 mL/分と想定
  6. CPE(中枢神経系移行効果)値 1:低度,2~3:中等度,4:高度(Letendre, et al., CROI 2010, abs #430)
  7. 炎症時における脳脊髄液濃度
  8. 分布容積(Vd):
      V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能)
      Vss:定常状態におけるVd
      Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  9. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve

5. 主な薬物相互作用

薬剤*
濃度への影響
対策
アルテメテル・ルメファントリン
アルテメテル↓, DHA↓, ルメファントリン↓
併用は避ける
アトルバスタチン
アトルバスタチン↓
用量調整を考慮
アトバコン・プログアニル
アトバコン↓, プログアニル↓
併用は避ける
ブプロピオン
ブプロピオン↓
ブプロピオンの増量を考慮
Ca拮抗薬
Ca拮抗薬↓
モニター,必要に応じて用量調整
カルバマゼピン
カルバマゼピン↓, EFV↓
併用は避ける
クラリスロマイシン
クラリスロマイシン↓, 14-OH代謝物↑
併用は避ける
イトラコナゾール
イトラコナゾール↓, OH-イトラコナゾール↓
併用は避ける
Methadone
Methadone↓
モニター,必要に応じ用量調整
ポサコナゾール
ポサコナゾール↓
併用は避ける
プラバスタチン
プラバスタチン↓
用量調整を考慮
リファブチン
リファブチン↓
リファブチンを増量(50~100%)
リファンピシン
エファビレンツ↓
併用は避ける
セルトラリン
セルトラリン↓
セルトラリンの増量を考慮
Simeprevir
Simeprevir↓
併用は避ける
シンバスタチン
シンバスタチン↓
用量調整を考慮
ワルファリン
ワルファリン↑または↓
INRをモニター

*注:これらの相互作用はSymfi Lo中のエファビレンツ(EFV)によるものである.

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2022/06/09