日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版 |
バルガンシクロビル (2022/02/22 更新) |
「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい. |
Contents
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
3. 小児用量
4. 腎障害時の用量調整
5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主要な薬物相互作用
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
通常用量 |
治療(導入):900mg経口12時間ごと 予防(維持療法):900mg経口24時間ごと |
CMV網膜炎(視力を脅かす病変) |
900mg経口12時間ごと+ガンシクロビル眼内インプラント |
CMV網膜炎(末梢病変) |
900mg経口12時間ごと・14~21日,次いで維持療法として900mg経口24時間ごと |
3. 小児用量
4. 腎障害時の用量調整
|
導入 |
維持 |
半減期 (腎機能正常/ESRD, 時間) |
4/67 |
4/67 |
CrCl>60(mL/分) |
900mg1日2回 |
900mg24時間ごと |
CrCl 40~59(mL/分) |
450mg12時間ごと |
450mg24時間ごと |
CrCl 25~30(mL/分) |
450mg24時間ごと |
450mg48時間ごと |
CrCl 10~24(mL/分) |
450mg48時間ごと |
450mg週2回 |
CrCl<10(mL/分),血液透析 |
推奨されない |
推奨されない |
CAPD |
データなし |
データなし |
CRRT |
データなし |
CVVHD:450mg24時間ごと(Clin Infect Dis 73: 101, 2021) |
CAPD: 持続的携行型腹膜透析
CRRT: 持続的腎代替療法
5. 肝障害時の用量調整
データなし
2. 副作用
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
薬効分類 |
ヌクレオシドアナログ抗ウイルス薬 |
PK/PD指標 |
データなし |
剤形 |
450mg錠 経口溶液†(50mg/mL) |
成人通常用量 |
900mg経口24時間ごと(維持用量) |
妊娠危険区分 |
ヒトでのデータなし.動物では胎芽・胎児毒性 |
経口剤の投与のタイミング1 |
食事とともに服用 |
経口吸収率2(%) |
59 |
Tmax(時間) |
ガンシクロビル:1~3 |
最高血清濃度3(μg/mL) |
ガンシクロビル:5.6(SS) |
蛋白結合(%) |
ガンシクロビル:1~2 |
平均血清半減期4(T1/2, 時間) |
ガンシクロビル:4 |
胆汁排泄5(%) |
データなし |
脳脊髄液/血液6(%) |
データなし |
分布容積7(Vd) |
ガンシクロビル:0.7 L/kg(Vss) |
AUC8(μg・時間/mL) |
ガンシクロビル:29.1(AUC 0-24) |
チトクロームP450相互作用 |
データなし |
†:日本にない剤形
5. 主要な薬物相互作用
薬剤 |
濃度への影響(その他) |
推奨される対応 |
アムホテリシンB |
腎毒性のリスク↑ |
モニター |
シクロスポリン |
腎毒性のリスク↑ |
モニター |
イミペネム |
けいれんのリスク↑ |
モニター |
Maribavir |
抗ウイルス活性を阻害 |
併用を避ける |
プロベネシド |
ガンシクロビル↑ |
モニター,用量調整 |
ジドブジン |
ジドブジン↑,ガンシクロビル↓ |
用量調整または避ける |