日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版 |
バルガンシクロビル (2024/11/19 更新) |
「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい. |
Contents
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
3. 小児用量
4. 腎障害時の用量調整
5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主要な薬物相互作用
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
通常用量 |
治療(導入):900mg経口12時間ごと 予防(維持療法):900mg経口24時間ごと |
CMV網膜炎(視力を脅かす病変) |
900mg経口12時間ごと+ガンシクロビル眼内インプラント |
CMV網膜炎(末梢病変) |
900mg経口12時間ごと・14~21日,次いで維持療法として900mg経口24時間ごと |
3. 小児用量
用量(生後>28日) |
症候性の先天性CMV感染:32mg/kg/日(12時間ごとに分割)経口6カ月 固形臓器移植患者の予防:7mg×体表面積×CrCl,経口24時間ごと (CrClはSchwarz式で求める.CrClの計算結果が>150になったら,過剰投与を避けるためにCrCl=150として用量を計算すること) |
最大/日 |
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4. 腎障害時の用量調整
|
導入 |
維持 |
半減期(時間)(腎機能正常) |
ガンシクロビル 4 |
ガンシクロビル 4 |
半減期(時間)(ESRD) |
ガンシクロビル 67 |
ガンシクロビル 67 |
用量(腎機能正常) |
900mg経口24時間ごと |
900mg経口24時間ごと |
CrClまたはeGFR |
CrCl≧60:900mg12時間ごと CrCl 40~59:450mg12時間ごと CrCl 25~39:450mg24時間ごと CrCl 10~24:450mg48時間ごと CrCl<10:推奨されない |
CrCl≧60:900mg24時間ごと CrCl 40~59:450mg24時間ごと CrCl 25~39:450mg48時間ごと CrCl 10~24:450mg週2回 CrCl<10:推奨されない |
血液透析 |
推奨されない |
推奨されない |
CAPD |
データなし |
データなし |
CRRT |
データなし |
CVVHD:450mg24時間ごと(Clin Infect Dis 73: 101, 2021) |
SLED |
データなし |
データなし |
5. 肝障害時の用量調整
データなし
2. 副作用/妊娠時のリスク
副作用
妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
PK/PD指標 |
データなし |
剤形 |
450mg錠 経口溶液†(50mg/mL) |
食事に関する推奨(経口薬)1 |
錠/溶液:食事とともに服用 |
経口吸収率(%) |
59 |
Tmax(時間) |
ガンシクロビル:1~3 |
最高血清濃度2(μg/mL) |
ガンシクロビル:5.6(900mg経口,SS) |
最高尿中濃度(μg/mL) |
データなし |
蛋白結合(%) |
ガンシクロビル:1~2 |
分布容積7(Vd) |
ガンシクロビル:0.7 L/kg(Vss) |
平均血清半減期4(T1/2, 時間) |
ガンシクロビル:4 |
排泄 |
ガンシクロビル:腎 |
胆汁移行性5(%) |
データなし |
脳脊髄液/血液6(%) |
データなし |
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7 |
なし |
AUC8(μg・時間/mL) |
ガンシクロビル:29.1(900mg経口24時間ごと,0~24時間) |
†:日本にない剤形
5. 主要な薬物相互作用
薬剤 |
濃度への影響(その他) |
推奨される対応 |
アムホテリシンB |
腎毒性のリスク↑ |
モニター |
シクロスポリン |
腎毒性のリスク↑ |
モニター |
イミペネム |
けいれんのリスク↑ |
モニター |
Maribavir |
抗ウイルス活性を阻害 |
併用を避ける |
プロベネシド |
ガンシクロビル↑ |
モニター,用量調整 |
ジドブジン |
ジドブジン↑,ガンシクロビル↓ |
用量調整または避ける |