日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版 |
ガンシクロビル (2022/2/1 更新) |
「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい. |
Contents
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
3. 小児用量
4. 腎障害時の用量調整
5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主要な薬物相互作用
1. 用法および用量
1. 使用
†:日本にない剤形
2. 成人用量
導入用量 |
5mg/kg 12時間ごと・14日 または患眼に眼内インプラント†(約6カ月ごとに交換) |
維持用量 |
5mg/kg静注24時間ごとまたは6mg/kg週5回 または1000mg経口†1日3回 |
†:日本にない剤形
3. 小児用量
症状のある先天性CMV感染 |
12mg/kg/日12時間ごとに分割 |
CMV治療または固形臓器移植後最初の2週間 |
10mg/kg/日12時間ごとに分割 |
抑制治療または予防 |
5mg/kg/日24時間ごとに分割 |
4. 腎障害時の用量調整
半減期 (腎機能正常/ESRD, 時間) |
3.5/30 |
||
静注:導入期 |
静注:維持期 |
経口 |
|
腎機能正常時の用量 |
5mg/kg静注12時間ごと |
5mg/kg静注24時間ごと |
1g経口8時間ごと |
CrCl>50~90(mL/分) |
70~90:5mg/kg 12時間ごと 50~69:2.5mg/kg 12時間ごと |
2.5~5mg/kg 24時間ごと |
0.5~1g 8時間ごと |
CrCl 10~50(mL/分) |
25~49:2.5mg/kg 24時間ごと 10~24:1.25mg/kg 24時間ごと |
0.625~1.25mg/kg 24時間ごと |
0.5~1g 24時間ごと |
CrCl<10(mL/分) |
1.25mg/kg 週3回 |
0.625mg/kg 週3回 |
0.5g 週3回 |
血液透析 |
1.25mg/kg 週3回(透析日は透析後投与) |
0.625mg/kg 週3回(透析日は透析後投与) |
0.5g 週3回(透析日は透析後投与) |
CAPD |
1.25mg/kg 週3回 |
0.625mg/kg 週3回 |
データなし |
CRRT |
持続的静静脈血液濾過: 2.5mg/kg 1日1回(Antimicrob Agents Chemother 58: 94, 2014) |
データなし |
データなし |
CAPD: 持続的携行型腹膜透析
CRRT: 持続的腎代替療法
5. 肝障害時の用量調整
なし
2. 副作用
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
薬効分類 |
ヌクレオシドアナログ抗ウイルス薬 |
PK/PD指標 |
データなし |
剤形 |
注射剤 250, 500mgカプセル† 眼内インプラント†(4.5mg) 0.15%眼用ゲル† |
成人通常用量 |
5mg/kg静注12時間ごと(導入用量) |
FDAの妊娠危険区分 |
C |
経口剤の投与のタイミング1 |
食事とともに服用 |
経口吸収率2(%) |
カプセル:5% |
最高血清濃度3(μg/mL) |
8.3(5mg/kg静注 SD) |
蛋白結合(%) |
1~2 |
平均血清半減期4(T1/2, 時間) |
3.5 |
胆汁排泄5(%) |
データなし |
脳脊髄液/血液6(%) |
24~70 |
細胞内半減期4 (T1/2, 時間) |
- |
分布容積7(Vd) |
0.7 L/kg(Vss) |
AUC8(μg・時間/mL) |
24.5(5mg/kg静注 SD) |
チトクロームP450相互作用 |
データなし |
†:日本にない剤形
5. 主要な薬物相互作用
薬剤 |
濃度への影響(その他) |
推奨される対応 |
イミペネム |
けいれんのリスク↑ |
モニター |
Maribavir |
抗ウイルス活性を阻害 |
併用は避ける |
プロベネシド |
ガンシクロビル↑ |
モニター,用量調整 |
ジドブジン |
ジドブジン↑,ガンシクロビル↓ |
用量調整または避ける |