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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
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ガンシクロビル (2025/05/13 更新) |
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「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい. |
Contents
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
3. 小児用量
4. 腎障害時の用量調整
5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 薬理学
4. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
5. 主要な薬物相互作用
1. 用法および用量
1. 使用
†:日本にない剤形
2. 成人用量
| 導入用量 |
5mg/kg 12時間ごと・14日 または患眼に眼内インプラント†(約6カ月ごとに交換) |
| 維持用量 |
5mg/kg静注24時間ごとまたは6mg/kg週5回 または1000mg経口†1日3回 |
†:日本にない剤形
3. 小児用量
| 用量(生後>28日) |
症状のある先天性CMV感染:12mg/kg/日(12時間ごとに分割) CMV治療または固形臓器移植後最初の2週間:10mg/kg/日(12時間ごとに分割) 抑制治療または予防:5mg/kg/日(1日1回), |
| 最大/日 |
- |
4. 腎障害時の用量調整
| 導入/治療 |
維持期/予防 |
経口 |
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| 半減期(時間)(腎機能正常) |
3.5 |
3.5 |
3.5 |
| 半減期(時間)(ESRD) |
30 |
30 |
30 |
| 用量(腎機能正常) |
5mg/kg静注12時間ごと |
5mg/kg静注24時間ごと |
1g経口8時間ごと |
| CrClまたはeGFR |
CrCl ≧70:用量調整不要 CrCl 50~69:2.5mg/kg 12時間ごと CrCl 25~49:2.5mg/kg24時間ごと CrCl 10~24:1.25mg/kg24時間ごと CrCl<10:1.25mg/kg週3回 |
CrCl>90:用量調整不要 CrCl>50~90:2.5~5mg/kg24時間ごと CrCl 10~50:0.625~1.25mg/kg24時間ごと CrCl<10:0.625mg/kg週3回 |
CrCl>90:用量調整不要 CrCl>50~90:0.5~1g8時間ごと CrCl 10~50:0.5~1g 24時間ごと CrCl<10:0.5g週3回 |
| 血液透析 |
1.25mg/kg 週3回(透析日は透析後投与) |
0.625mg/kg 週3回(透析日は透析後投与) |
0.5g 週3回(透析日は透析後投与) |
| CAPD |
1.25mg/kg 週3回 |
0.625mg/kg 週3回 |
データなし |
| CRRT |
CVVHDF: 2.5mg/kg 24時間ごと1 |
データなし |
データなし |
| SLED |
SOTRでの予備的データ,8時間 SLED 5mg/kg24時間ごと2 |
SOTRでの予備的データ,8時間 SLED 2.5mg/kg24時間ごと2 |
データなし |
5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
副作用
妊娠時のリスク
3. 薬理学
| PK/PD指標 |
データなし |
| 剤形 |
注射剤 250, 500mgカプセル† 眼内インプラント†(4.5mg) 0.15%眼用ゲル† |
| 食事に関する推奨(経口薬)1 |
カプセル:食事とともに服用 |
| 経口吸収率(%) |
カプセル:5% |
| Tmax(時間) |
データなし |
| 最高血清濃度2(μg/mL) |
8.3(5mg/kg静注,SD) |
| 最高尿中濃度(μg/mL) |
データなし |
| 蛋白結合(%) |
1~2 |
| 分布容積3(Vd) |
0.7 L/kg(Vss) |
| 平均血清半減期4(T1/2, 時間) |
3.5 |
| 排泄 |
腎 |
| 胆汁移行性5(%) |
データなし |
| 脳脊髄液/血液6(%) |
24~70 |
| 治療が可能になるだけの脳脊髄液移行性7 |
データなし |
| AUC8(μg・時間/mL) |
24.5(5mg/kg静注 0~inf) |
†:日本にない剤形
4. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
| 薬剤が基質となるCYP450 |
- |
| 薬剤が基質となるトランスポーター |
OAT1,OAT3 |
| 薬剤が基質となるUGT |
- |
| 薬剤が阻害するCYP450 |
- |
| 薬剤が阻害するトランスポーター |
- |
| 薬剤が阻害するUGT |
- |
| 薬剤が誘導するCYP450 |
- |
| 薬剤が誘導するトランスポーター |
- |
| 薬剤が誘導するUGT |
- |
| 血清中薬物濃度への影響 |
予測されない |
血清中薬物濃度への影響とは,当該抗微生物薬により影響を受ける併用薬の血清中濃度のことをいう.↑:上昇,↓:低下
5. 主要な薬物相互作用
| 薬剤 |
濃度への影響(その他) |
推奨される対応 |
| イミペネム |
痙攣のリスク↑ |
モニター |
| Maribavir |
抗ウイルス活性に拮抗 |
併用を避ける |
| プロベネシド |
ガンシクロビル↑ |
モニター,用量調整 |
| ジドブジン |
ジドブジン↑,ガンシクロビル↓ |
用量調整または避ける |