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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
結核-妊婦
(
2021/10/05 更新
)
臨床状況
妊娠中(および分娩後)の結核に対する治療で注意すべき事項.
病原体
Mycobacterium tuberculosis
第一選択
妊婦の結核の治療については専門医へのコンサルテーションが推奨される
(
INH
+
RFP
+
EB
+
PZA
50mg1日1回)・9カ月
WHOは妊婦の結核治療の4剤処方の一部としてPZAを推奨している
ATSガイドラインは,PZA処方について臨床家が患者ごとにリスクと有用性の評価を行い,患者に十分な情報を与え理解させた上で治療決定をさせることを推奨している(PZA処方に対する賛否の議論については,ATSガイドライン,
Clin Infect Dis 63: e147, 2016
を参照)
治療処方にPZAを加えることは,結核およびHIV,肺外または重症結核の妊婦にとっては有用である可能性がある.
用量は結核の1st-line薬剤の投与量を参照.
第二選択
不耐性あるいは薬剤耐性結核による感染の治療の問題があるため,上記処方に代わる二次選択処方については,専門医へのコンサルテーションが推奨される
コメント
全妊娠期間を通じて胎児の聴器毒性の可能性がある(16%)ため,SM,AMK,Capreomycin,KM,フルオロキノロン系薬は妊婦では禁忌.
第一選択薬で治療中の患者で,授乳を禁止する必要はない.
文献:
BMC Infect Dis 14: 617, 2014
.
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2023/09/25