日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

結核-妊婦  (2026/04/07 更新)


臨床状況

  • 妊娠中(および分娩後)の薬剤感受性株による結核に対する治療で注意すべき事項.
  • 結核疾患および結核感染症の治療に関するほぼすべての試験では,妊婦あるいは授乳中の女性は除外されている.推奨は,安全性と有効性を裏付ける観察データに基づく.

病原体

第一選択

  • 妊婦の結核の治療については専門医へのコンサルテーションが推奨される
  • WHOは妊婦の結核治療の6ヵ月4剤処方の一部としてPZAを推奨している
  • ATSガイドラインは,PZA処方について臨床家が患者ごとにリスクと有用性の評価を行い,患者に十分な情報を与え理解させた上で治療決定をさせることを推奨している(PZA処方に対する賛否の議論については,ATSガイドライン,Clin Infect Dis 63: e147, 2016を参照)
  • 治療処方にPZAを加えることは,結核およびHIV,肺外結核または重症結核の妊婦にとっては有用である可能性がある.
  • 用量は結核の1st-line薬剤の投与量を参照.

第二選択

  • 上記処方に代わる二次選択処方,あるいは薬剤耐性結核感染の治療については専門医へのコンサルテーションが推奨される

コメント

  • 全妊娠期間を通じて胎児の聴器毒性の可能性がある(16%)ため,SM,AMK,Capreomycin,KM,フルオロキノロン系薬は妊婦では禁忌.
  • 第一選択薬で治療中の患者で,授乳を禁止する必要はない.
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2026/04/07