日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

梅毒-早期潜伏性  (2023/08/22 更新)
罹病<1年の潜伏梅毒の治療


臨床状況

  • 感染から1年未満の潜伏感染.
  • 下疳は痛みを伴わないことに注意.

病原体

  • T. pallidum

第一選択

  • DBECPCG 240万単位筋注1回

第二選択

  • DOXY 100mg経口1日2回・14日,またはTC 500mg経口1日4回・14日
  • フォローアップは必須.
  • 妊婦:すべての妊婦に対してペニシリン治療を行う.ペニシリンアレルギーの場合は脱感作を行う.ペニシリンの脱感作を参照.

(††:米国では処方される)

抗微生物薬適正使用

コメント

  • すべての梅毒患者でHIV検査を,すべてのHIV感染者で梅毒の検査を行うこと.
  • HIV患者の梅毒は非HIV患者の場合と同様に治療する.
  • 治療後0,3,6,12,24カ月に定量的な非トレポネーマ検査(VDRLまたはRPR)を行う.12カ月目に2管(4倍)低下するはずである.
  • 現在の2021年CDCの推奨では,抗体価が1/4まで下がらなかった場合のCSF検査はもはや推奨されず,抗体価と神経学的検査でフォローするよう推奨されている.
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2023/08/21