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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
骨髄炎-慢性
(
2024/09/03 更新
)
慢性骨髄炎,特異的治療
臨床状況
慢性骨髄炎は通常,外傷あるいは手術後の成人に発症する.
長期にわたる感染および死骨の存在を含む.
治療選択には適切な培養が必要.経験的治療は推奨されない.
病原体
S. aureus
Enterobacter属
P. aeruginosa
Streptococcus属
第一選択
培養および感受性試験の結果に基づいた全身治療を基本とする.
慢性骨髄炎の急性増悪では
急性血行性骨髄炎
と同様に治療する.
外科的デブリドマンが重要.
経口剤と注射剤は,病原菌に感受性があり有効な骨組織中濃度に到達するのに十分な高用量が用いられれば,同様に有効であろう(コメント参照).
至適治療期間は不明:典型的には長期治療が推奨されるが,外科的デブリドマンが行われれば6週間で十分であろう.
外科的デブリドマンが失敗または不可能だった場合は,再発に対して間欠的治療あるいは長期抑制治療を検討する.
第二選択
なし
コメント
経口治療についての総説論文:
Antibiotics (Basel) 13: 4, 2023
.
ランダム化比較試験によれば,感染症専門医による選択的経口治療6週は,静注治療(その後の経口抗菌薬の使用が許容され,大多数の症例で用いられた)に対して非劣性(マージン7.5%)だった:
N Engl J Med 380: 425, 2019
.
重要な補助手段:整形外科的ハードウェアの除去,外科的デブリドマン,血管柄付き筋弁,骨延長骨形成術(llizarov法).
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2024/09/02