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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
髄膜炎-好酸球性
(
2023/11/28 更新
)
好酸球性,寄生虫による髄膜炎
臨床状況
寄生虫性髄膜炎(好酸球性).多くは旅行歴や曝露歴がある.
1/3の患者で末梢血の好酸球増加がみられない.
CSF自動血球数測定は好酸球を正確に同定できないことがある(
Clin Infect Dis 48: 322, 2009
).
病原体/診断
病原体
住血線虫症
顎口虫症
Baylisascaris
他の感染性または非感染性の原因
他の感染症:内臓幼虫移行症,旋毛虫症,まれにその他の寄生虫,およびコクシジオイデス症.
非感染性の原因:悪性腫瘍(ホジキンリンパ腫),薬物反応(NSAID,CPFX,ST,VCM),放射性造影剤または移植された異物(シャント)に対する反応.
診断
CSFの好酸球の検出法として信頼性の高いのは,遠心分離した液体と,染色ペレットを用いたライト染色またはギムザ染色である.
CFS中に寄生虫が検出されることはまれである.PCRおよびイムノアッセイは開発されたがめったに利用できない.
第一選択
詳細については個々の寄生虫を参照.
住血線虫症
:通常は治療の必要なし:
Hawaii J Med & Public Health 72: 35, 2013
.
アライグマ回虫
(Raccoon回虫):治療成功の症例報告はあるが,臨床的に進行した疾患は全般的に結果は不良.
有棘顎口虫:
アルベンダゾール
または
イベルメクチン
は皮膚病変には効果があるが,中枢神経病変での効果は不明.
第二選択
なし
コメント
住血線虫症患者におけるコルチコステロイドの使用については
Cochrane Database Syst Rev 10: CD009088, 2012
旅行者の広東住血線虫(
Curr Opin Infect Dis 31: 399, 2018
).
文献:
J Pediatr 251: 202, 2022
.
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