日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

フサリウム症  (2024/10/08 更新)
侵襲性糸状菌感染症


臨床状況

  • フサリウム症は,造血幹細胞移植(HCT)レシピエントの侵襲性真菌感染の原因として,CandidaAspergillus,ムコールに次いで4番目に多い(Clin Infect Dis 50: 1091, 2010).
  • HCTレシピエントに関する一研究では,転移性皮膚病変が75%の患者に存在し,44%で血液培養が陽性であった(Clin Infect Dis 38: 1237, 2004).
  • フサリウム症は正常宿主でも角膜炎を引き起こすことがある.

病原体

  • Fusarium solani
  • F. oxysporum
  • F. verticilloides
  • F. moniliforme

第一選択

  • 重症感染/免疫不全患者:AMPH-B脂質製剤 5mg/kg静注1日1回+VRCZ 初日6mg/kg経口/静注12時間ごと,その後4mg/kg経口/静注12時間ごとを種/感受性が判明するまで(種により感受性が異なる)

第二選択

  • AMPH-B脂質製剤 5mg/kg静注1日1回
  • PSCZ(注:徐放製剤/静注と懸濁液で用量が異なり,徐放製剤のほうが血中濃度は良好)
  • 徐放錠 初日300mg 1日2回,その後300mg 1日1回,または
  • 懸濁液200mg経口1日4回,その後病状が安定したら400mg経口1日2回,または
  • 静注 初日300mg 90分以上かけて1日2回,その後300mg静注1日1回

コメント

  • 感染分離株の菌種同定と抗真菌薬感受性試験を行う.抗真菌薬感受性とアウトカムの関連性は十分に確立されていないが,多くの専門家が治療の指針とすることを推奨している.
  • 可能なら外科的デブリドマンと免疫抑制の軽減を考慮する.
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2024/10/07