日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

ヒトブラストシスチス  (2024/11/26 更新)


臨床状況

  • 広く一般的にみられるストラメノパイル(通常の寄生虫ではない)で,その臨床的意義にはかなり議論がある.
  • 健康でない人よりも健常者の消化器中に多くみられる.
  • 9つのサブタイプがある.それぞれ生息域,宿主,ライフサイクルが異なり,サブタイプ3が最も病原性が高いようである.
  • ヒトでのライフサイクルは不明.
  • Blastocystisは炎症性腸疾患患者では比較的まれであり,過敏性腸症候群での役割についてはいまだ議論がある.

病原体

  • Blastocystis hominis (ヒトブラストシスチス)

第一選択

  • 現在では治療の必要性には特に疑問がある.
  • 治療は同時感染している他の病原体の治療につながる可能性もある.

第二選択

  • 研究は少ない:検出される病原体に対する多くの薬剤の治療効果はさまざま.確実な薬剤や推奨される薬剤はない.
  • MNZ(1.5g経口1日1回または750mg経口1日3回)・10日
  • ST 2錠1日2回・7日
  • 小児,年齢4~11歳:200mg経口1日2回・3日;1~3歳:100mg1日2回・3日

コメント

  • 米国の多くの臨床検査室では,B. hominis を検出しても報告はしない.
  • Iodoquinolは以下より入手できる可能性がある:
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2024/11/25