日本語版サンフォード感染症治療ガイド－アップデート版

Balantioides coli，バランチジウム症  (2025/10/21 更新)

臨床状況

  • どこにでもいるブタ腸管寄生原虫で，まれに糞便汚染によりヒトに感染することがある．
  • 通常は無症候性だが，少数の患者で侵襲性となることがある．理由は不明．
  • 治療をしないと，水性下痢から多発性の腸管穿孔を伴う劇症下痢に進展する．

病原体

  • Balantioides coli（旧名 Balantidium coli ［大腸バランチジウム］）

第一選択

  • 成人：TC 500mg経口1日4回・10日
  • 小児（年齢≧8歳）：TC 40mg/kg/日（最大2g）を4回に分割・10日
  • テトラサイクリン系薬は短期処方（＜21日）であれば年齢＜8歳でも安全（米国小児科学会）

第二選択

  • 成人：MNZ 750mg経口1日3回・5日
  • 小児：MNZ 35～50mg/kg/日を3回に分割・5日，最大2g/日
  • 他の選択肢：Iodoquinol 650mg経口1日3回・20日

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2025/10/20