日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版 |
オセルタミビル (2024/09/03 更新) |
「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい. |
Contents
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
3. 小児用量
4. 腎障害時の用量調整
5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主要な薬物相互作用
6. コメント
1. 用法および用量
1. 使用
2. 成人用量
合併症がなく発症から48時間以内の場合の通常用量 |
75mg経口1日2回・5日 |
免疫不全患者で合併症(たとえば肺炎)ありの場合は,発症から48時間以降でも投与 |
75mg経口1日2回・10日以上(コメント参照) |
予防用量 |
75mg経口1日1回・10日~6週 |
3. 小児用量
適応 |
用量(生後>28日) |
最大/日 |
治療 |
乳児・生後2週~11ヵ月:3mg/kg1日2回・5日 体重≦15kg:30mg1日2回・5日 >15~23kg:45mg1日2回・5日 >23~40kg:60mg1日2回・5日 >40kg:75mg1日2回・5日 |
|
予防 |
乳児・生後<3ヵ月:推奨されない 乳児・生後3~11ヵ月:3mg/kg1日1回・10日 体重≦15kg:30mg1日1回・10日 >15~23kg:45mg1日1回・10日 >23~40kg:60mg1日1回・10日 >40kg:75mg1日1回・10日 |
4. 腎障害時の用量調整
半減期(時間)(腎機能正常) |
6~10(カルボキシル体) |
半減期(時間)(ESRD) |
>20(カルボキシル体) |
用量(腎機能正常) |
治療:75mg経口12時間ごと・5日 予防:75mg経口24時間ごと |
CrClまたはeGFR |
治療: CrCl >60:用量調整不要 CrCl>30~60:30mg12時間ごと・5 日 CrCl>10~30:30mg24時間ごと・5日 CrCl ≦10,血液透析なし:推奨されない 予防: CrCl>60:用量調整不要 CrCl>30~60:30mg24時間ごと CrCl>10~30:30mg48時間ごと CrCl≦10,血液透析なし:推奨されない |
血液透析 |
治療:30mg1回,その後,透析後毎回30mg 予防:30mg1回,その後,透析後1回おきに30mg 小児:脚注を参照 |
CAPD |
治療:30mg・1回 予防:30mg1回,その後週ごとに30mg |
CRRT |
データなし |
SLED |
データなし |
5. その他の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
PK/PD指標 |
データなし |
剤形 |
30mg,45mg,75mgカプセル,経口懸濁液(6mg/mL)† |
食事に関する推奨(経口薬)1 |
カプセル/懸濁液:食事の影響なし |
経口吸収率(%) |
75 |
Tmax(時間) |
データなし |
最高血清濃度2(μg/mL) |
カルボキシル体:0.35(75mg経口12時間ごと,SS) |
最高尿中濃度(μg/mL) |
データなし |
蛋白結合(%) |
3 |
分布容積3(Vd) |
カルボキシル体:23~26 L (Vss) |
平均血清半減期4(T1/2, 時間) |
カルボキシル体:6~10 |
排泄 |
カルボキシル体:腎 |
胆汁移行性5(%) |
データなし |
脳脊髄液/血液6(%) |
カルボキシル体3.5 |
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7 |
データなし |
AUC8(μg・時間/mL) |
カルボキシル体:5.4 (75mg経口24時間ごと,0~24時間) |
5. 主要な薬物相互作用
薬剤 |
濃度への影響(その他) |
推奨される対応 |
インフルエンザ弱毒化生ワクチン |
ワクチンの効果が低下する可能性がある |
オセルタミビル投与前2週間以内または投与後48時間はワクチン接種を避ける. |
6. コメント