日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

ネビラピン  (2025/09/16 更新)
主な商品名:ビラミューン

「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい.
日本の添付文書情報検索サイト

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用
6. 主要な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

成人用量
200mg経口24時間ごと・14日,その後200mg経口1日2回

 3. 小児用量

剤形
用量(生後>28日)
最大/日
(速放型錠剤,経口懸濁液)
在胎週32~<34週:
生後2週まで:2mg/kg12時間ごと(リードインなし)
2~4週:4mg/kg12時間ごと
4~6週:6mg/kg12時間ごと
生後>6週:200mg/m
212時間ごと

在胎週34~<37週:
生後1週まで:4mg/kg12時間ごと(リードインなし)
1~4週:6mg/kg12時間ごと
生後>4週:200mg/m
212時間ごと

在胎週≧37週~生後<1ヵ月:
生後4週まで:6mg/kg12時間ごと(リードインなし)
生後>4週:200mg/m
212時間ごと

生後≧1ヵ月~<8歳:200mg/m
212時間ごと(リードイン後)

年齢≧8歳:120~150mg/m
212時間ごと(リードイン後)
400mg
徐放錠
年齢≧6歳(既に速放錠12時間ごとを受けていればリードインなし)
BSA(体表面積) 0.58~0.83m
2:200mg24時間ごと
BSA:0.84~1.16m
2:300mg24時間ごと
BSA≧1.17m
2:400mg24時間ごと

青少年,成人:400mg24時間ごと(リードイン後)
400mg

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常)
25~30
半減期(時間)(ESRD)
データなし
用量(腎機能正常)
200mg経口12時間ごと
腎障害時の用量
用量調整不要
血液透析
透析後200mg追加投与
CAPD
データなし
CRRT
データなし
SLED
データなし

 5. 肝障害時の用量調整

2. 副作用/妊娠時のリスク

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

薬効分類
NNRTI
剤形
200mg錠,100,400mg徐放錠†,10mg/mL経口懸濁液†
食事に関する推奨1
食事の影響なし
経口吸収率(%)
>90
Tmax(時間)
4
最高血清濃度2(μg/mL)
2(200mg SD)
蛋白結合(%)
60
分布容積3(Vd)
1.21 L/kg(Vss)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
25~30
排泄
代謝
細胞内半減期(T1/2, 時間)
データなし
脳脊髄液/血液5(%)
63
中枢神経系移行効果(CPE)6
4
AUC7(μg・時間/mL)
110(200mg12時間ごと,0-24h)

†:日本にない剤形

  1. 注記のない場合は成人用製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. 炎症時における脳脊髄液濃度
  6. CPE(中枢神経系移行効果)値 1:低度,2~3:中等度,4:高度(Letendre, et al., CROI 2010, abs #430)
  7. AUC:血中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve

5. 酵素・トランスポーター媒介相互作用

薬剤が基質となるCYP450
CYP2B6,CYP3A4
薬剤が基質となるトランスポーター

薬剤が基質となるUGT

薬剤が阻害するCYP450

薬剤が阻害するトランスポーター
- 
薬剤が阻害するUGT

薬剤が誘導するCYP450
CYP2B6,CYP3A4
薬剤が誘導するトランスポーター

薬剤が誘導するUGT

血清中薬物濃度への影響

血清中薬物濃度への影響とは,当該抗微生物薬により影響を受ける併用薬の血清中濃度のことをいう.↑:上昇,↓:低下

6. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響(その他の影響)
推奨される対応
アミオダロン
NNRTI↑またはアミオダロン↓
併用を避ける
カルバマゼピン
NNRTI↓,カルバマゼピン↓
モニター,用量調整
クラリスロマイシン
クラリスロマイシン↓,14-OH代謝物↑
併用を避ける
クロナゼパム
クロナゼパム↓
モニター,用量調整
シクロホスファミド
シクロホスファミド↓
併用を避ける
シクロスポリン
シクロスポリン↓,NNRTI↑
併用を避ける
ジルチアゼム
ジルチアゼム↓,NNRTI↑
併用を避ける
ジソピラミド
ジソピラミド↓
併用を避ける
エルゴタミン
エルゴタミン↑または↓
併用を避ける
エチニルエストラジオール
エチニルエストラジオール↓,NNRTI↑
モニターまたは避ける
Ethosuximide
Ethosuximide↓
モニター,用量調整
フェンタニル
フェンタニル↓
併用を避ける
フルコナゾール
NNRTI↑
モニターまたは避ける
イトラコナゾール
イトラコナゾール↓,NNRTI↑
併用を避ける
ケトコナゾール
ケトコナゾール↓,NNRTI↑
併用を避ける
Lenacapavir
Lenacapavir↓
併用を避ける
レテルモビル
レテルモビル↓
併用を避ける
リドカイン
リドカイン↑または↓
併用を避ける
メサドン
メサドン↓
モニター,用量調整
ニフェジピン
ニフェジピン↓
併用を避ける
リファブチン
リファブチン↑
モニターまたは避ける
リファンピシン
NNRTI↓
併用を避ける
シロリムス
シロリムス↑または↓
併用を避ける
セイヨウオトギリソウ
NNRTI↓
併用を避ける
タクロリムス
タクロリムス↑または↓
併用を避ける
ベラパミル
ベラパミル↑または↓,NNRTI↑
併用を避ける
ワルファリン
ワルファリン↓または↑
INRをモニター,用量調整
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2025/09/16