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日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
コクシジオイデス症-予防
(
2022/12/20 更新
)
臨床状況
既に感染しているレシピエントが固形臓器移植を受けた場合の進行性コクシジオイデス症の予防.多くは移植前の血清学的検査によって同定される.
感染した臓器ドナーから臓器提供を受けたレシピエントにおける進行性コクシジオイデス症の予防.
蔓延地域でのレシピエントでの初期コクシジオイデス症の予防
病原体
Coccidioides immitis
第一選択
血清学検査陽性のレシピエント,移植時に活動性の感染なし:
FLCZ
400mg1日1回・1年,その後200mg1日1回生涯
血清学検査陽性ドナーから臓器提供を受けたレシピエント,活動性の感染なし:
肺移植レシピエント:
FLCZ
400mg1日1回生涯
その他の臓器レシピエント:
FLCZ
400mg1日1回・1年,その後200mg1日1回生涯
臓器移植を受けたレシピエントで流行地に居む場合(一次予防)
FLCZ
200mg1日1回・移植後6~12カ月(
Clin Infect Dis 63: e112, 2016
).
第二選択
ITCZ
200mg経口1日2回
コメント
アゾール(
ITCZ
>
FLCZ
)はCYP450を誘導し,タクロリムスとシクロスポリンに相互作用する.
固形臓器移植レシピエントにおける真菌感染風土病に関する米国移植学会ガイドラインの推奨:
Clin Transplant 33: e13553, 2019
.
IDSAガイドライン:
Clin Infect Dis 63: e112, 2016
.
それ以外のガイドラインについては,
移植患者の日和見感染予防-概説
を参照.
【日本の情報】
コクシジオイデス症の診断等に関する連絡先
1)国立感染症研究所真菌部[東京都新宿区戸山1-23-1,電話03-5285-1111(代表)]
2)千葉大学真菌医学研究センター臨床感染症分野[千葉市中央区亥鼻1-8-1,電話043-222-7171(代表)]
分離された菌株が
C. immitis
(または
C. posadasii
)であると同定された場合,感染症法で規定されている特定病原体第三種の輸送規定に従い,都道府県公安委員会に届け出を行い運搬証明書の交付を受けたうえで輸送を行う(
感染症法に基づく特定病原体等の管理規制について
).
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2022/12/15