日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

Scedosporium apiospermum   (2023/12/19 更新)
Scedosporium apiospermum, Pseudallescheria boydii, Madura foot,Lomentospora prolificans


臨床状況

  • Scedosporium apiospermum は環境中どこにでもいる菌であり,最も多い感染経路は吸入や皮膚への直接の接種である.
  • マズラ足(Madura foot)とも呼ばれる.
  • 免疫正常者では皮膚疾患が最も多い.
  • 免疫不全者では,呼吸器への定着から肺,皮膚への侵襲性病変および中枢神経や骨を含む播種性病変まで,さまざまなタイプの感染を引き起こす.

病原体

  • Scedosporium apiospermum

第一選択

  • VRCZ 6mg/kg静注12時間ごと・1日目,その後4mg/kg静注12時間ごと

第二選択

  • VRCZ以外のアゾール薬のMICは高いため,有効性は低いと考えられる
  • PSCZ(注:徐放錠/静注と懸濁液では用量が異なる)
  • 徐放錠 初日300mg経口1日2回,その後300mg経口1日1回,または
  • 病状が安定したら,懸濁液200mg1日4回,その後400mg1日2回,または
  • 静注 初日300mgを90分以上かけて1日2回,その後300mg1日1回

コメント

  • これらの感染症は抗真菌薬だけでは根絶が難しいため,ほとんどの症例で外科的デブリドマンを考慮する.
  • S. apiospermumはAMPH-Bに耐性.
  • 併用治療:VRCZ+テルビナフィンとエキノキャンディン系薬がin vitroで相乗効果があったという報告があるが,臨床データはほとんどない(Antimicrob Agents Chemother 56: 2635, 2012).
  • これらの菌による感染では抗真菌薬の感受性検査を考慮する.
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2023/12/18