日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

感染性心内膜炎-N. gonorrhoeae  (2024/01/30 更新)
N. gonorrhoeaeによる心内膜炎の治療


臨床状況

  • 血液培養でN. gonorrhoeae陽性の心内膜炎に対する特異的治療.
  • 心内膜炎の所見/症状.
  • N. gonorrhoeaeによる心内膜炎は,尿路性器症状の合併なしに起こることがある(Infection 42: 425, 2014).
  • 咽頭や直腸の感染症は,無症状で根絶困難な場合がある(咽頭感染の場合は治癒確認検査を行う),

病原体

  • N. gonorrhoeae

第一選択

  • CTRX 2g静注24時間ごと・4週
  • セックスパートナーを治療すること
  • 患者はHIV,梅毒,およびChlamydiaの検査を行うこと.

第二選択

  • なし

抗微生物薬適正使用

コメント

  • 重症の弁閉鎖不全が起こることがある.
  • 2021年CDC性感染症ガイドライン(MMWR Recomm Rep 70 (RR-4): 1, 2021)ではCTRX 1~2g静注12時間ごと・最低4週が推奨されているが,至適治療を決定できるほどの試験はほとんどない.
  • 2020年のガイドライン(MMWR 69: 1911, 2020)では,Chlamydiaのを想定しての先制的治療は推奨されていない.
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2024/01/29