日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

スルファジアジン  (2025/06/10 更新)
主な商品名:テラジアパスタ

「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい.
日本の添付文書情報検索サイト

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主要な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

 3. 小児用量

典拠:Red Book (2024-2027)

用量(生後>28日)
120~150mg/kg/日(6時間ごとに分割)
リウマチ熱二次予防:
体重<30kg:500mg24時間ごと
体重≧30kg:1g24時間ごと
最大/日
6g

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常)
10
半減期(時間)(ESRD)
データなし
用量(腎機能正常)
1~1.5g経口6時間ごと
CrClまたはeGFR
CrCl≧50:用量調整不要
CrCl<50:特定の推奨はない(1~1.5g12~24時間ごとを考慮)
血液透析
特定の推奨はない
CAPD
データなし
CRRT
データなし
SLED
データなし

 5. 肝障害時の用量調整

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

*典拠は製薬会社の処方情報

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

PK/PD指標
データなし
剤形
500mg錠†
食事に関する推奨(経口薬)1
錠:食事の影響なし
経口吸収率(%)
データなし
Tmax(時間)
4
最高血清濃度2(μg/mL)
76.2(1g6時間ごと, SS)
最高尿中濃度(μg/mL)
尿中濃度:血清中の10~25倍
蛋白結合(%)
80
分布容積3(Vd)
39.2 L(V/F)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
10
排泄

胆汁移行性5(%)
データなし
脳脊髄液/血液6(%)
32~65
治療が可能になるだけの脳脊髄液移行性7
おそらくあり
AUC8(μg・時間/mL)
1134(1g6時間ごと,0~24時間)

典拠:製品ラベル表示,ただしCmax,Vd,t1/2,AUC(Antimictob Agents Chemother 48: 635, 2004)は例外

†:日本にない剤形

  1. 注記のない場合は成人用経口製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

5. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響(その他)
推奨される対応
インドメタシン
遊離スルファジアジン↑
モニター,可能なら避ける
メトトレキサート
メトトレキサート効果↑
併用を避ける
プロベネシド
尿酸排せつ効果↑,遊離スルファジアジン↑
モニター,可能なら避ける
サルチル酸塩
遊離スルファジアジン↑
モニター,可能なら避ける
スルホニルウレア
低血糖症のリスク↑
モニター,可能なら避ける
チアジド
チアジドの効果↑
モニター,可能なら避ける
ワルファリン
INR↑
併用を避ける
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2025/06/09