日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

ペンタミジン  (2024/09/03 更新)
主な商品名:ベナンバックス

「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい.
日本の添付文書情報検索サイト

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用/妊娠時のリスク
3. 薬理学
4. 主要な薬物相互作用
5. コメント

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

トリパノソーマに感受性がある場合
4mg/kg静注または筋注1日1回・7~10日
ニューモシチス肺炎治療
4mg/kg静注1日1回・21日
ニューモシチス肺炎予防
300mgを滅菌水6mLに溶解しエアロゾルとして吸入・4週ごと

 3. 小児用量

用量(生後>28日)
ニューモシスチス肺炎治療:4mg/kg/日 筋注/静注(24時間ごと)
ニューモシスチス肺炎治療:300mgエアロゾルとして吸入月1回
最大/日

 4. 腎障害時の用量調整

半減期(時間)(腎機能正常)
3~12
半減期(時間)(ESRD)
73~118
用量(腎機能正常)
4mg/kg筋注/静注24時間ごと
CrClまたはeGFR
CrCl>50~90:4mg/kg24時間ごと
CrCl 10~50:4mg/kg24時間ごと
CrCl<10:4mg/kg24~36時間ごと
血液透析
4mg/kg 48時間ごと(透析日は透析後投与)
CAPD
4mg/kg 24~36時間ごと
CRRT
4mg/kg 24時間ごと
SLED
データなし

 5. 肝障害時の用量調整

データなし

2. 副作用/妊娠時のリスク

副作用

妊娠時のリスク

3. 薬理学

PK/PD指標
データなし
剤形
注射剤,吸入剤
食事に関する推奨(経口薬)1

経口吸収率

Tmax(時間)
筋注後:1
最高血清濃度2(μg/mL)
0.6(4mg/kg静注,SD)
最高尿中濃度(μg/mL)
データなし
蛋白結合(%)
69
分布容積3(Vd)
200~400 L/kg(Vss)
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
終末相半減期11~12日
排泄
代謝
胆汁移行性5(%)
データなし
脳脊髄液/血液6(%)
わずか
治療が可能になるだけの脳脊髄移行性7
なし
AUC8(μg・時間/mL)
0.75(3mg/kg静注,0~inf)
  1. 注記のない場合は成人用経口製剤
  2. SD:単回投与後,SS:複数回投与後の定常状態
  3. V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能),Vss:定常状態におけるVd,Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高血清濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 薬剤投与量と微生物の感受性に基づく判定.脳脊髄液濃度は理想ではMICの10倍以上必要
  8. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve.0~inf=AUC0-inf,0~x時間=AUC0-x

4. 主要な薬物相互作用

薬剤
影響
重要性
AMPH-B
腎毒性のリスク↑

膵炎に関与する薬剤,たとえばアルコール,バルプロ酸
膵炎のリスク↑

QTc間隔延長に関与する薬剤
心室性頻拍のリスク↑

+:予想されるまたは既知の相互作用

5. コメント

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2024/09/02