日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

エンテカビル  (2020/1/28 更新)
主な商品名:バラクルード

「サンフォード感染症治療ガイド」の中で推奨されている薬剤の適応および用量は,日本で認可されているものとは異なっている場合がありますので,薬剤選択を考慮する場合には,必ず日本での添付文書および最新安全性情報に基づいて行って下さい.
日本の添付文書情報検索サイト

Contents

1. 用法および用量
  1. 使用
  2. 成人用量
  3. 小児用量
  4. 腎障害時の用量調整
  5. 肝障害時の用量調整
2. 副作用
3. 抗微生物スペクトラム
4. 薬理学
5. 主要な薬物相互作用

1. 用法および用量

 1. 使用

 2. 成人用量

通常用量
0.5mg経口24時間ごと
ラミブジン/Telbivudineで難治性あるいは耐性
1mg経口24時間ごと

 3. 小児用量

体重(kg)
未治療
ラミブジン治療歴あり
10~11
0.15mg/3mL
0.3mg/6mL
>11~14
0.2mg/4mL
0.4mg/8mL
>14~17
0.25mg/5mL
0.5mg/10mL
>17~20
0.3mg/6mL
0.6mg/12mL
>20~23
0.35mg/7mL
0.7mg/14mL
>23~26
0.4mg/8mL
0.8mg/16mL
>26~30
0.45mg/9mL
0.9mg/18mL
>30
0.5mg//10mL
1mg/20mL

 4. 腎障害時の用量調整

半減期
(腎機能正常/ESRD, 時間)
128~149/データなし
腎機能正常時の用量
0.5mg 24時間ごと
CrCl>50~90(mL/分)
0.5mg 24時間ごと
CrCl 10~50(mL/分)
0.15~0.25mg 24時間ごと
CrCl<10(mL/分)
0.05mg 24時間ごと
血液透析
0.05mg 24時間ごと(透析日は透析後投与)
CAPD
0.05mg 24時間ごと
CRRT
データなし

CAPD: 持続的携行型腹膜透析
CRRT: 持続的腎代替療法

 5. 肝障害時の用量調整

なし

2. 副作用

3. 抗微生物スペクトラム

4. 薬理学

薬効分類
ヌクレオシドアナログ抗ウイルス薬
PK/PD指標
データなし
剤形
0.5mg,1mg錠
経口溶液†:0.05mg/mL
通常成人用量
0.5mg経口24時間ごと
FDAの妊娠危険区分
C
経口剤の投与のタイミング1
食事なしで服用
経口吸収率2(%)
100
最高血清濃度3(μg/mL)
4.2 ng/mL(SS)
蛋白結合(%)
13
平均血清半減期4(T1/2, 時間)
128~149 (終末相半減期)
排泄
腎(糸球体濾過,尿細管分泌)
胆汁排泄5(%)
データなし
脳脊髄液/血液6(%)
データなし
細胞内半減期4
(T1/2, 時間)
データなし
分布容積7(Vd)
>0.6 L/kg (V/F)
AUC8(μg・時間/mL)
0.014(AUC0-24
チトクロームP450相互作用
基質:OCT2
Tmax9(時間)
0.5~1.5

†:日本にない剤形

  1. 注記のない場合は成人用製剤
  2. 健康な状態での吸収率
  3. 総薬剤量;遊離薬剤濃度を決定するには蛋白結合率で補正
       SD:単回投与後
       SS:複数回投与後の定常状態
  4. CrCl>80 mL/分と想定
  5. (胆汁中の最高濃度)÷(血清中の最高濃度)×100
  6. 炎症時における脳脊髄液濃度
  7. 分布容積(Vd):
       V/F:(Vd)÷(経口生物学的利用能)
       Vss:定常状態におけるVd
       Vss/F:(定常状態におけるVd)÷(経口生物学的利用能)
  8. AUC:血漿中濃度-時間曲線下面積 area under the drug concentration-time curve
  9. Tmax:薬剤投与後,血漿中濃度が最大になるまでの時間

5. 主要な薬物相互作用

薬剤
濃度への影響
推奨される対応
クリゾチニブ
クリゾチニブ↑
モニター,可能なら避ける
Eur J Pharm Sci 142: 105153, 2020
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2020/01/28