日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版

パラインフルエンザウイルス  (2024/09/03 更新)


臨床状況

  • 小児における上気道感染,細気管支炎,クループ,ウイルス性肺炎の原因.
  • 秋(パラインフルエンザ1型)と春(パラインフルエンザ3型)に多く発生する.

病原体

  • パラインフルエンザウイルス1,2,3,4型
  • パラインフルエンザウイルス4型に関する知見は限られており,検出できる診断パネルは少ない

第一選択

第二選択

  • 重症のパラインフルエンザ疾患を発症した移植患者で,静注免疫グロブリンが用いられたことがある.
  • 重症のパラインフルエンザ疾患を発症した移植患者で,静注または吸入リバビリン(通常IVIGと併用)が用いられたことがあるが,小規模で対照群のない症例シリーズでの経験である.

コメント

  • 研究中のシアリダーゼ物質であるDAS181を造血幹細胞移植患者で使用したところ,ウイルス量が低下したとのエビデンスがある(Transpl Infect Dis 16: 141, 2014Biol Blood Marrow Transplant 22: 965, 2016).いつごろ使用可能となるかについては未定;治験薬の緊急使用については,Ansun Biopharma:Tel 858-452-2631に連絡.
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2024/09/02