false
日本語版サンフォード感染症治療ガイド-アップデート版
パラインフルエンザウイルス
(
2024/09/03 更新
)
臨床状況
小児における上気道感染,細気管支炎,クループ,ウイルス性肺炎の原因.
高齢者における上気道感染,気管支炎,ウイルス性肺炎,慢性閉塞性肺疾患(COPD)および心血管疾患(CVD)増悪の原因(
Clin Infect Dis 73: e4433, 2021
).入院患者の臨床的特徴については
Clin Infect Dis 68: 298, 2019
参照.
移植患者における重症肺炎の原因(
Blood 119: 2738, 2012
).
秋(パラインフルエンザ1型)と春(パラインフルエンザ3型)に多く発生する.
病原体
パラインフルエンザウイルス1,2,3,4型
パラインフルエンザウイルス4型に関する知見は限られており,検出できる診断パネルは少ない
第一選択
対症療法.
細気管支炎
を参照.
第二選択
重症のパラインフルエンザ疾患を発症した移植患者で,静注免疫グロブリンが用いられたことがある.
重症のパラインフルエンザ疾患を発症した移植患者で,静注または吸入リバビリン(通常IVIGと併用)が用いられたことがあるが,小規模で対照群のない症例シリーズでの経験である.
コメント
研究中のシアリダーゼ物質であるDAS181を造血幹細胞移植患者で使用したところ,ウイルス量が低下したとのエビデンスがある(
Transpl Infect Dis 16: 141, 2014
;
Biol Blood Marrow Transplant 22: 965, 2016
).いつごろ使用可能となるかについては未定;治験薬の緊急使用については,Ansun Biopharma:Tel 858-452-2631に連絡.
一般的総説:
Semin Respir Crit Care Med 37: 538, 2016
.
造血幹細胞移植および癌患者におけるパラインフルエンザウイルスについての総説:
Clin Infect Dis 74: 2252, 2022
;
Biol Blood Marrow Transplant 18: 1580, 2012
肺移植におけるパラインフルエンザウイルス:
Clin Infect Dis 74: 2252, 2022
.
成人におけるパラインフルエンザに関する総説:
Clin Infect Dis 65: 1570, 2017
;
Clin Infect Dis 68: 298, 2019
.
ライフサイエンス出版株式会社 © 2011-2024 Life Science Publishing
↑ page top
2024/09/02